横浜・山手西洋館をあるく ラフィン邸


広い芝生を前庭に
そしてローズガーデンを見下ろす
アメリカ人 ラフィン氏の住宅は、
地中海を思わせるスパニッシュスタイルの洋館。
ラフィン氏は両替商で
港湾の仕事をしていたようです。

今回の洋館探訪の最大のお目当て
べーリック・ホール」を設計した
J.H.モーガンの手による赤い瓦屋根に白壁の、
赤レンガ洋館とはまた趣がことなり新鮮。

モーガンは1920年(大正9)に来日し、
横浜を中心に数多くの作品を残しているのですが、
代表作ここ「山手111番館」は
1926年(大正15)の比較的初期の作品です。
玄関前に3連アーチが連なっていますが、
パーゴラ(イタリアでぶどう棚のこと)が、
アクセントを添えています。
地階がコンクリートで、
地上が木造2階建ての寄棟造り。
ウエディング・パーティーが行われていて、
中へは入ることができなかったのだ。
実はここだけじゃなく、
その後訪れた「べーリック・ホール」でも
そのパーティーの準備中にぶち当たってしまった。
個人的には残念ではありますが、
ガーデン・ウェディングとして有効利用されるのは、
最近の流行だし…なかなか佳き日だということ…

地階部分の喫茶スペースの
「ローズガーデンえの木てい」で、
バラのソフトクリームでクールダウンす。
ミックスにしたから少しは抑え気味になったが、
昔食べた「香水ガム」を思い出させる味。
ま~オシャレということにしておきましょう。



「山手111番館」の目の前の広場にある
横浜水道創設記念噴水塔」は、
明治20年の横浜停車場(現在JR桜木町駅)
広場にあったものの再現。
台座に設計者イギリス人のハーパーと、
神奈川県令(現在の知事)沖守固の銘板。

横浜市公開西洋館7館の絵葉書「山手111番館」
















ラフィン邸
→山手111番館
建築年:1926年(大正15)
構造:木造2階建て・地下1階
設計:J.H.モーガン
所在地:横浜市中区山手町111
【横浜市指定文化財】


※建物名をクリックすると
グーグルマップ「虎次郎の横浜洋館まっぷ」が見れます。

横浜の歴史的建造物ポストカード「山手111番館」

















J.H.モーガン(Jay Hill Morgan:1873~1937)
1873年(明治6)アメリカ生まれ。1920年(大正9)に
来日した。横浜に住み、日本全国で30軒以上の建物の設計を手
がけた。今も山手を飾る横浜山手聖公会やベーリック・ホールも
彼の作品だ。1937年(昭和12)没。墓は山手の外国人墓地
にある。
(『横浜山手散歩 山手とベイエリアを訪ねて』淡交社 2005年)より

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