大学をあるく⑤京都大学 YMCA会館
京大吉田キャンパスから少し離れた ところに建つ ヴォーリズの初期作 。 1913年(大正2)竣工の 「 京都大学YMCA会館 」。 ヴォーリズ は1905年(明治38)に 滋賀の英語学校の教師として来日。 来日間もなく生徒たちと共に 日本初となる 中等学校YMCA を設立。 1907年には、ドイツ人建築家の デ・ラランデ 設計となる 京都三条通りの YMCA会館 の 工事監督を務めたとか… 翌1908年にはそのYMCA会館で、 建築設計監督事務所を開設、 ヴォーリズ建築事務所 の前身。 逆三角はYMCAのマーク ※ です。 YMCAのシンボルは “SPIRIT”、“MIND”、“BODY”の 3つのトライアングル 。 コチラが正章。 「X(カイ)」と「P(ロウ) 」は ギリシア語の“救い主キリスト”の 頭文字を組み合わせただとか… 玄関の付け柱や軒、建具など、 木部を活かした部分は、 赤い塗料ベンガラ仕上げ とか… 木造のため古ぼけて、 幽霊屋敷との評判だったのですが、 2003年に改修されました。 赤さ は 少しづつ、 なじんでくるのでは。 一見木造にも見えるが 煉瓦造 で、 外壁をモルタル塗り仕上げ 。 塀のツクリとほぼ同じです。 擬石風な仕上げもココかしこに。 敷地内のほかの建物にも、 YMCAマークの意匠がみえます。 いろんな角度でカメラを向けると、 不思議となほのぼのとした 温かみを感じました。 「 地塩寮 」の名称は、 「 あなたがたは地の塩である 」 ※ という イエスの言葉に由来していて、 ここは大学の運営ではなくYMCAの サポートによる自治寮なのです。 永く愛される場所に なり続けていきますように。 「 京都大学YMCA会館・地塩寮 」 竣工年:1913年(大正2) 設計 :ウイリアム・メレル・ヴォーリズ 構造 :煉瓦造2階建て 【国 登録有形文化財】 ※YMCAのロゴについては、 広島YMCAのHP を参考にしました。 ※地の塩とは? 「あなたがたは地の塩である。 だが、塩に塩気がなくなれば、 その塩は何によって塩味が付けられよう