神戸の異国教会めぐり④ 関帝廟

南京寺 として地域に愛される 「 関帝廟 」。 外壁の窓枠もなかなかオモシロイ。 『三国志』で有名な 関羽 を祭神とする寺院。 龍門とある中門。 タイワンヒノキ (ベイラ)の一刀彫、 黄河龍門の鯉が龍になる 故事になぞらえて 台湾で作られた 「 登龍門 」でもあります。 見上げると格天井が鮮やか。 唐獅子は 神阪中華会館 にあったもの、 台座には 「光緒丁酉年桂秋吉立』とあり、 1897年(明治30)に 神戸区中山手6丁目にあった、 中華会館のものとわかります。 こちらは礼堂とも講堂ともいう場所、 葬祭に使われているそうです。 本堂は 禅宗の様式 なのだそうですが、 やはり中国色が色濃ゆい感じです。 本堂内部は撮影NG. 関帝は関平、周倉を従え、 聖観音像、天后聖母が 祭祀されていました。 欄間は中国の故事から。 いろんな鳥たちが 柱に集まっておりました。 本堂の屋根には白色の双龍。 お線香はこの大香炉に。 こちらも1945年の戦災で焼けた 中華会館から移されたもの。 もとは 鼎 (かなえ) と呼ばれる宝器。 「国泰民安」とあり… こちらは「 風調雨順 」。 「風調雨順」とは、 物事がすべてうまく 運ぶようにとの願い事。 元の意味は天気が良くて、 作物豊作のことからきた 故事にもとります。 関帝廟のパンフの巻頭の、 陳 舜臣 (ちん しゅんしん) さん のエッセイより… 「関帝廟に祀られている 三国志の英雄関羽は 蜀の皇帝劉備に仕えた人物で、 この世においては 「関帝」でもなんでもなかった。 それなのに中国の人たちは、 彼を記念する廟を立て、 彼を「関帝」とあがめた。」 「…関羽には「誠実」という、 まことに人間的な面があった。 ついには敵となった曹操にも、 恩義をうけたことがあり、 立ち去るときに、 義理堅く恩返しをしている。 この信義に厚いことが、 関帝様が商売人に崇拝される 一因だという人がいるのだ。 契約すれば、 どんなことがあっても それを守る。」 と… 関羽の故郷は 塩の産地 だったそうです。 商人と縁が深かったことが、 その人となりの 礎になっていたのかも、 知れませんね。 「関帝廟」 神戸市中央区中山手通7-3-2 このブログは 関帝...