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竹中大工道具館へvol.2 スケルトン茶室

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竹中大工道具館には、 大工さんの技の結晶の 茶室 がありました。 壁を取り払った 実物大の模型です。 靴を脱いで 中に 入らせてもらいました。 重要文化財になっている 大徳寺玉林院の蓑庵 が モデルなのだそうです。 水屋 躙口 (にじりぐち) 数寄屋の技とともに 花頭窓とか… いろんな木の鉋削りもありました。 日本書紀のスサノオノミコトの 説話にこんなのがあるそうです。 檜は宮殿 に、 杉と楠は舟 に、 槇は棺 にとそれぞれの 用途が 示されていました。 檜が建物に使われてた理由は、 製材しやすく、 加工しやすい木であるとともに、 美しい木肌が愛され、 その香りが好まれたから。 香り豊かな白木の肌を好むように、 年月を経てくすんでくる木肌も 「 さび 」と呼んで愛してきました。 木の表面になにかを塗る 西洋的な感覚とは違って、 素朴な木のたたずまいは、 日本人の肌に不思議な 親しみを与えてくれますね。 竹中大工道具館へブログは、 「 水彩画で綴る大工道具物語―    竹中大工道具館収蔵品 」       を参考にしました。

竹中大工道具館へvol.1 木と組み合う

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イケフェス2016 御堂ビル で いただいた招待券にて、 神戸の 竹中大工道具館 へ! 竹中工務店 創立85周年の 記念として開館されたのは、 1984年のこと。 新神戸駅前のこの場所に オープンしたのは2014年、 日本で唯一の 大工道具の博物館です。 日曜美術館 40周年特集の 「 ゆく美 くる美 」で、 東京国立博物館 主任研究員の 市元 塁 さんが イチオシ!されていました。 木造建築といえば… 法隆寺 。 当時の道具は残っていませんが、 古材に残る刃の痕跡から、 釿 (ちょうな ) 、 鑿 (のみ) 、 ヤリガンナ、鋸 (のこぎり) 、 そして斧も使われていたことが 分かっています。 展示室で一番目立つのが 「 唐招提寺 金堂 組物模型 」。 中世までの 打ち割り法 では、 杉や檜のような木目の通った 木が必要だったそうです。 奥にある 大鋸 (おおのこぎり) の 登場は室町時代のこと。 松や欅といった木も 利用できるようになり、 天井や床の構造に大きな 変化をもたらしたと… 言われています。 江戸幕府の大棟梁に登り詰めた 平内政信 という大工が書き著した 『匠明 (しょうめい) 』の奥書、 そこにあるコトバが 「 五意達者 (ごいたっしゃ) 」。 五意とは 式尺の墨𨦈 (すみかね) 、 算合 (さんごう) 、手仕事、 絵様 (えよう) 、彫物 のこと。 式尺の墨𨦈 は 設計と墨掛けの技、 算合 は設計に必要な 計算 と積算のこと、 手仕事 は道具を使った加工の技、 絵様、彫物 とは、 装飾用の下絵を描き、 それをもとに建築装飾を 彫り上げる技のことなんだそうです。 こちら… 大工の式祭 で飾られた「 儀器 」。 金箔や漆で装飾されており、 儀式の決まりを事を 習得しておくことも、 棟梁の素養のひとつだったと 言われています。 「継手 (つぎて) 」と「仕口 (しぐち) 」、 継手 とは材をのばすために 同じ方向に材を継いだもの、 仕口 とは材を組みために 角度を変えて、 直角や斜めに合わせるもの。 ...

みんなの建築ミニチュア展へ

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「 みんなの建築ミニチュア展 」 っての、 「 生きた建築ミュージアム  フェスティバル大阪2016 」 コラボで・・・ 。 会場は大阪で最も古い 「貸しオフィスビル」、 間もなく築100年を迎える 大江ビルヂング ゆ。 115号室にて。。。 建築ミニチュアとは… 土産物として 販売されているもの。 いわゆるガチャガチャや 食玩たちもマジメに 作られている から… コレクションとして秀逸なのです。 エッフェル塔 なんかは、 本場パリのものはもちろん、 各地に模造品が溢れる。 通天閣の奥に甲子園とか・・・ 中国のテーマパークのような、 ありえない縮景を、 自分なりに俯瞰する味わい。 1993年竣工の「 空中庭園 」こと、 梅田スカイビル。 竣工時に、販売されていた 陶器製のペン立てなのだそうです。 意外と保存されている人が少なく、 超レアアイテムとか… このあたりはKorea。 南大門 ラインナップの奥は、 南山ソウルタワーと 仏国寺釈迦塔。 このあたりは中国。 奥の赤いのと手前の格子のは、 上海万博 の中国館。 塔は北京の天檀。 スペインのバルセロナいっぱい。 サグラダ・ファミリア、 カサミラ煙突 もあった。 ドイツ ミュンヘンの フラウエン教会。 マー・ライオン もおった。 スカイツリー、東京タワー、 京都タワー、そして東京都庁舎。 大阪城… そして日本の土産物定番の 金ピカ城 。 原爆ドームに、 白いのは 「あべのハルカス」とか。 プロデュースの 橋爪紳也 さんは、 うめきたシップホールでの講演で、 こう発しておられたそうです。 「…いささか大仰に言えば、 ミニチュア建築は「都市の断片」で あると同時に、「文化の断片」であり、 「文明の断片」である。 ゆえにミニチュア群によって 創られたジオラマは、 土産物という観光商品を媒介とし、 また観光行動を指標として見えてくる 「 地球の投影図 」でもある。」と… 11月25日まで、 やってはります。 日時 ~11月25日(金)10:00-18:00 入場無料 会場 大江ビルヂング  115号室  ...