かごしま洋館あるき ⑩ 山形屋百貨店

「鹿児島市内4大ビル」 山形屋百貨店 … 洋館というより百貨店建築。 見所をじっくりと… ドーム屋根の塔屋 を 持つ 本館と呼ばれる部分。 大正時代に竣工、 エレベーターも備えて、 関西以西で随一の百貨店と賞賛。 実は当初の塔屋は戦後に撤去… 上へと増築されていったもの。 今の塔屋は当初のデザインに 倣い再建されたものなのです。 メインの シースルーエレベーターで、 屋上へ… 休憩所として10時から18時 開放されています。 かつては 屋上遊園 があったのでしょうね。 鹿児島なのになぜ 山形屋 ? でもナゼ「 岩 」??? 創業は1751年(宝暦元年)のこと。 創業者は近江商人で、 今の山形県庄内地方の北前船商人。 薩摩藩主の許可を得て開業した 鹿児島城下唯一の呉服商が前身。 山形屋の始祖 初代 岩元源衛門 という人は、 江戸中期の生まれ、 紅花仲買と呉服太物行商を興し、 大阪・京都で大活躍。 薩摩藩主・島津重豪の 商人誘致政策を機に薩摩入り、 木屋町通りという場所に店を 構えたのだそうです。 岩本家の「岩」なのです。 1916(大正5年)ごろのレリーフ。 ルネッサンス式 鉄骨鉄筋コンクリートは、 まさに九州随一の百貨店を威風。 聖堂を思わせる丸形の窓ガラス。 壁面の装飾もナカナカよす。 都市景観としても、 素晴らしい姿だと思いましたよ。 ちなみに1988年に再現されたもの。 ちなみに当初の設計は鹿児島出身、 東京の 曽禰中條建築事務所 で 修業した建築家 斉藤久季 という人。 1963年に新旧両本館が増築。 エレベーター塔屋、 デザインが入り混じって、 よくいえば“ 百花繚乱 ”。 全体のバランスというより、 モダンを追い続けた偉容 かと。 最上階の窓の内側に見える アーチ状の窓枠とか、 増築の面白さが伝わります。 通り向かいに他人と 思えない姿の像が佇む。 雷さまなのかも知れない、 降り注ぐ雨でギッタンばっこん。 お昼時…7階にある...