国芳の奇想天外にまどろむ
大阪市美術館でやってる 「没後150年 歌川国芳展」 を観てきた。 歌川 国芳(うたがわ くによし)って、 あの 「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」 を描いた人。 まさに肉弾戦・・・人が重なり合っとる。 昔、 探偵ナイトスクープ で 実際にやっていたのを思い出す。 これは版木とともに展示されていた。 「大ぜいの 人がよって たかって とふと いゝ人を こしらへた とかく人のことハ 人にしてもらハねバ いゝ人にはならぬ 」 とある。 なかなか含蓄のある言葉だ。。。 会場に入ると 朝比奈 っていう大男が迎える。 半裸で手にキセルを持って、 寝転び眼下の小人の 大名行列を見下ろしている。 国芳の猫に 指し示され 国芳ワールドへ いざ・・・・ 「相馬の古内裏」 山東京伝による読本 『忠義伝』に取材した作品で、 源頼信の家老大宅光国と平将門の遺児で 妖術を操る滝夜叉姫との対決の場面である。 ドクロとの構図が絶妙という外ない。 実はこの生々しい骸骨は 解剖学的にも正解なのだとか。 「宮本武蔵の鯨退治」 大画面を貫く巨大な鯨の豪快さ・・ 剣豪宮本武蔵の手にかかると その後どうなるのかと興味をソソラれる。 波も飛沫もデザインも北斎に負けない迫力。 「猫の当字」ふぐ とらふぐとねこが織りなす。 いろんな戯画がならんでおりました。 「しんば連 魚かし連 市川三升へ送之」 武者幟(のぼり)と鯉 これもなかなかの構図であります。 季節的にはこれが気に入った!! 今回の展覧会はこれでもかというほどの多さ、 もう満腹というぐらいに並べられているから、 ときどき休憩をしながら観るのがオススメ。 一つ前の展示室に舞い戻ることもできそうなので、 気に入った作品は改めて会いにゆくべし。。 これでも前後期と一新されるとあって、 5月10日から始まる後期にもお目当ての作品が 待ち構えるというから壮大なコレクション。 まさに国芳の画業をすべて網羅するというもの。 ところでこの国芳の浮世絵は、 当時は おそば2杯分くらいの値段で 買い求めることができたそうだ。 今で言うとマクドのセット2回分ぐらいか? 今回は招待券で観させてもらったけど、 マクドセットを辛抱して観に来るかな? 「きん魚づくし ぼんぼん」 「 猫飼好五十三疋」 部分 「みやうかいこう