横浜・山手西洋館をあるく 英国総領事公邸
「港の見える丘公園」の展望台から
ミナト・ヨコハマを望む。
公園の入口にあるのが「ローズガーデン」で、
そばに建つのが「横浜市イギリス館」。
「英国総領事公邸」ですが、
オモシロイのは横浜のは関内にある執事用の建物と、
ここ山手の居住スペースが区分されていること。
玄関側の造りにはいろいろと変化があり、
窓のカタチもさまざま。
東アジアに展開していた英国は、
各地に公邸を設置していて、
設計は一手に担っていた、
当時上海にあった「大英工部総署」によるもので、
1937年に建てられた2階建て一部地階の、
鉄筋コンクリート造りの構造になっています。
地階にはワインセラーがあるそうです。
東アジアにある領事公邸の中でも、
広い敷地と建物規模をもつこの横浜の公邸は、
上位に格付けられていたといいます。
1階にはサンルーム
厨房なども総領事公邸ならではの規模。
そしてテラスからお庭につながっています。
1階正面にあたるベイウインドウ(張り出し窓)。
2階に見える「丸窓」は船で渡航してきた
上海に本拠を持つ設計家が船窓の特徴である
丸窓をモチーフに取り入れたのでしょう。
こちらはその丸窓がある「休憩室」で、
寝室に付属しているので
「スリーピング・ポーチ」と粋なネーミング。
そして2階は、寝室・化粧室などといった
プライベートスペースが広がる。
暖炉や内部の装飾はきわめてシンプルなデザイン。
手すりの渦巻きがなかなか粋ですね。
玄関左にはめこまれた紋章は、
1937年ジョージ六世時代を示しています。
そして正面脇の銅板には、
競売ではあの
横井英樹氏 と競り合ったそうです。
現在、1階ホールではコンサートなどのイベントや、
2階集会室は会議などで利用されています。