「唐津」をぶらり 高取邸 その1

旅チャネルでやっていた
和の真髄を探る!日本名建築めぐり』でみかけた
“炭鉱王”の華麗なる遺産・唐津市「旧高取邸」」。
福岡での交流戦は日帰りもできたのだけど...
佐賀県 唐津まで足をのばして見てきました。

唐津城の石垣がつづく城内の海岸沿いに建つ
近代和風建築の高取邸は、
杵島炭鉱の経営者として知られる
高取伊好
(たかとり これよし)」の邸宅です。
和風建築を基調に洋間も取り込まれていて、
まさに見どころ満載(・ω・)v
1905年から1997年までは
高取家の居宅として現役だったようですが、
1996年県の重要文化財指定を機に
唐津市に寄贈されその後1998年に
国の重要文化財に指定されています。

唐津城の石垣がつづく一角にあり、
唐津湾を臨むロケーションに建つ。
ボランティアガイドさんが付いてくれて、
ほぼ40分くらいの説明を聞きながら、
ぐるっと見学させてもらいました。
内部の写真撮影はできませんでしたの、
パンフレットと絵葉書より…

座敷に組み込まれた「能舞台」

「中座敷」

「仏間」

ここかしこに京都円山四条派の絵師
水野香圃
(みずのこうほ)らの手による「杉戸絵」たち。

「福の神図」

「藤図」

大広間などの格式ある空間に描かれていたもので、
実は現存するものはきわめて珍しいそうで、
東京の旧岩崎久弥邸と京都の旧三井本邸に
わずかに保存されている程度。
高取邸の杉戸絵はそれらに比べ、
当初の場所に非常に良好な状態で
保存されている点でとても貴重なものだとか...

襖ごとにデザインの異なる「引手金具

そして吉祥紋の「欄間」の数々。

型抜きと浮き彫りを併用されていて、
浮かび上がる影も計算されているそうです。

そして、「二階大広間」からは
唐津湾が一望できるよう、
当時貴重な板ガラスがぐるりと取り囲む。

1918年(大正7)に増築された
アールヌーボー調の洋間
漆喰天井からはシャンデリアが下がり、
紙貼りの壁、上げ下げ窓、
絨毯敷きの室内には石炭暖炉が設えている。


外観は改めて紹介します。

旧高取家住宅
建築年:1904年(明治37)
構造:木造2階建て、桟瓦葺
設計:不明
所在地:唐津市北城内5-40
【国・重要文化財】

参考文献:「旧高取邸 パンフレット」
「旧高取家住宅 受け継ぎ、残す心」高取日出子

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