奈良博「ざんまいず」キャラのモデルたち


「あおじしの主」"ちえひろ丸"
モデル《文殊菩薩像》

普賢菩薩と共に釈迦如来
脇侍とされているので…
単独にも広く信仰されています。
文殊の乗り物は獅子ですが、
人々を乗せて仏教の悟りに至らしめる
教えを譬えていったものが乗物。
仏弟子の乗り物"声聞乗"、
ひとりで悟った者の乗り物を"縁覚乗"、
大乗の求道者の乗り物"菩薩乗"の
三つがあるとしています。

釈迦如来の脇侍に乗物の象と獅子
こちら奈良・室生寺に伝来するもの。

「ざんまいず」"ぎゅーたろ"のモデルも、
《大威徳明王騎牛像》の乗物、
五大明王の一尊ともされたり、
単独でも制作されています。

「こう見えても面倒見がいい、
 しっかり者もの。
 関西弁のツッコミが得意とくい。」

とか…

両頭愛染明王像》絹本著色 掛幅
 鎌倉~南北朝時代 14世紀

こちらには獅子に乗る童子とならび、
象に乗る童子が描かれています。
「ざんまいず」にも"しろぞー"がいます。

「とても優しい、のんびりやさん。
 あおじしと一緒にいるとホッとする。」

大阪市中央区にある1953年の創業の
衛生材料メーカーさんも"ハクゾウ"
中国のことわざに「三獣渡河」 と
いうものがあって、
三獣とは兎、馬、象のこと。
中でも象は巨体でありながら
非常に慎重に河を渡ったとか。


普賢菩薩像》 重文
 平安時代 12世紀

六牙の白像を乗物としています。

「物知りで、負ぎらい。
 とてもおしゃれで、
 鏡をながめるのが大好き。」

"くじゃっぴ"のモデルは
銅孔雀文磬》より…

南北朝時代 14世紀 1357年(正平12) 

(けい)とは、法要の際に
磬架(けいか)に懸けて
導師の脇に置き、
儀礼の合間に打ち鳴らす法具

孔雀明王坐像
 和歌山・金剛峯寺 快慶作

孔雀も乗物でして…

蓮華虚空蔵菩薩坐像
 東寺・観智院
 中国 唐時代9世紀

"はにわんこ"
「無邪気で、甘えん坊。
 5匹の中では末っ子ポジション。」


モデルは
茨城県東海村外宿出土と伝わる《埴輪》、
出品リストには「埴輪犬」とありました。
奈良博にはもうひとつ「埴輪犬」を
所蔵していて茨城県東海村外宿出土のものは
収蔵データベースにも《埴輪犬》とあります。

考古資料もいくつか奈良博三昧…
《銅鐸》静岡県浜松市 出土

《銅矛》愛媛県四国中央市 出土

《蒙古鉢形眉庇付胄》
 奈良県 五條猫塚古墳出土

おなかいっぱいの三昧
また視点を変えてお届けします。

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