ザ・船場な戦後ビル⑧ 大阪朝日生命館ビル
「大阪朝日生命館ビル 」
新しい大動脈となった御堂筋と、
古くから主要な通りである
高麗橋筋が交わる
いわゆる角地ビル。
オフィス・銀行が建ち並ぶ
イメージの強かった1960 年代、
地下鉄の淀屋橋駅と直結した立地。
御堂筋といえばホールと言われた
時代の象徴でもあります。
複合用途が人の流れができる
建替えでテナントビルが
飽和状態になりつつあり、
これからは御堂筋に面する
タワーマンションの
屹立するのではと…
そんな予感がします。
働く場所から住む場所に、
回帰するのやも知れません。
正面の赤いロゴには「生命舘」
ちなみに舘というのは俗字で、
もともとは少し違うのは元々。「康煕字典」という
字体の規範を示すといわれる
字典で間違って記載されたため、
これを旧字とするように
なってしまったとか…
実は竣工当時は金色に加工された
アルマイトパネルだったそうです。
「内容においても外観においても、
それは新鮮にして親近感の
溢れたものであって欲しい。
そして美しい大銀杏並木に
ふさわしい表現が要求される。」
新緑の銀杏並木には、
きっと馴染んだのかも知れませぬ。
アルミサッシは実は…
車両タイプの角丸タイプのもの。
外壁全面をアルミのリブパネル、
当時 竹中工務店の設計部を
リードした 小川正 によるもの。
車輌や航空機といった