京都の近代化遺産ゆ〜京都中央電話局上分局


京阪の神宮丸太町駅を
降りるとみえる
破風のある洋館
ドイツの古民家がモチーフ、
逓信省技師であった
吉田鉄郎さんの設計になのです。

カエル口のような破風。

吉田の最初期の設計は
京都七条郵便局(1922年)と、
この建物の二つ。
ハンブルグの
フリッツ・シューマッヘルなどの
北ドイツ建築の影響を
強く受けていたようです。

1959年まで上分局として使われ、
廃局後はいろいろな使われ方を経て、
外観は当時をよく残しています。
1982年には補強工事も行われたとか。

1989よりレストランとして、
2004年からは
カーニバルタイムズ」に、
2010年になって1階部分には、
スーパーの「フレスコ」さんが
営業されています。



渦巻きのデザイン



実はこの建物のとなりには、
かつて虎次郎行きつけの
スキーショップがあったし、
洋食屋さん「金平」にも、
よく祖母に連れてもらった、
懐かしの京都の風景なのです。



鴨川沿いには「女紅場阯」の碑石。
『八重の桜』にも登場した縁の場所、
「新英学校及女紅場は、
 開設当初男生徒も就学させたが、
 1874(明治7)年6月、男生徒を英学校に移し、
 校名も英女学校及女紅場とし、
 もっぱら女子の教育機関となった。」
鴨川の土手から見上げると、
印象的なフォルムが際立つ。

建築家吉田鉄郎とその周辺 によると、
「机にドイツの参考書や雑誌を
 うずたかく積み上げ、
 それを見ながらハンブルグ派の
 シューマッヘルの亜流のような
 デザインをしていたという。」…
そんな積み上げなのか?




京都という土地柄…
寺院の屋根の反りにも通じるような。


「旧京都中央電話局上分局」
竣工年:1923(大正12)年
設計 :吉田鉄郎
構造 :鉄筋コンクリート造3階建、瓦葺
所在地:京都市上京区中筋通丸太町下る
【登録有形文化財】

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