京の冬の旅2023 東本願寺 大寝殿


お東さんの今年の"京の冬の旅"は、
大寝殿と白書院です。
諸殿の特別公開は予約制とか…

昨年 昇らせていただいた御影堂門
門前には"慶讃法要 あと76日"の
カウントダウンボードがありました。

堂門をくぐると受付→

1864(元治元)年の"蛤御門の変で焼失、
1867年(慶応3)年に上棟された"大寝殿"、
真宗本廟内で最も古い建物なのです。

そもそも本願寺の東と西
わかりやすい解説をすると
(↑できるのか?)

大坂本願寺の蓮如と信長
石山合戦が約10年続いたのですが、
顕如は和睦を進め明け渡し…
"本能寺の変"により信長が亡くなり、
浄土真宗は滅亡の危機を逃れます。
変の背景への何かの力が働いた…
秀吉が顕如に七条堀川の寺地を寄進、
こちらがのちの"西本願寺"。

顕如没後 その子 教如と准如が対立
一度は長男の教如が後を継ぐも、
顕如が生前三男の准如に与えた
譲状があるとして秀吉
教如に辞職するよう命令
ただ秀吉没後の徳川の世
以前から交流のあった教如
寺地を寄進し江戸開府の前年
1602年の創立されます、
こちらが東本願寺

大寝殿は表向諸殿の中心であり、
かつては広間・対面所として
使われていたものです。

現在では報恩講のお斎(とき)接待
法話会場にも使われているそうです。
畳に腰を下ろすと温かい…
床暖房なんだとか。
スゴいな"お東さん"!


上段の間の障壁画は1934年に
竹内栖鳳の筆によるもので、
中央が「歓喜 (かんぎ)」。
こちら「古柳眠鷺 (こりゅうみんろ)」

"眠鷺"とは沈思する人自然の清閑
表しているのでしょうか…

そして「風竹野雀 (ふうちくやじゃく)」

雀といえば"歓喜雀躍"という言葉、
仏語で"往生を得るよろこびの心"
転じて"仏法を聞くこと"
そして出遭いという縁を得たよろこび
身近で他愛もなく、
美しいとはお世辞にも言えない雀…
ただ言えることは、
笑顔で逢える人との縁は財産です

竹内栖鳳と"お東さん"の縁
烏丸通りには大きな蓮の噴水
彼のデザインですし…

帳台構や違棚を設けた書院造、
苦難のなかでも信仰の地として
あり続けてきたこの場所に、
現世の闘争、遇法の喜び、浄土の寂静



次回は菊門を綴ります。

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