縦書き、、横書き。。。

「 右から見るか、左から見るかで、
 やはり絵の意味は変わってきますね。
 画面上を左へ向かって歩いている人物は、
 西洋絵画のように左から見ると「来る」ですが、
 日本の場合は「行く」ことになります。
 面白い話がありますね。
 もちろん日本の漫画は右綴で、縦書きです。
 これを英語版にするときどうするかといえば、
 裏焼きして吹き出しだけ、
 英語の横書きに差し替えるのだそうです。
 よく見ると英語版の日本の漫画に出てくる人物は
 みんな左利きらしいですよ(笑)。」

これは 京都精華大学デザイン学部 准教授 の、
    佐藤 守弘 さんのコトバです。。 
( 同志社大学通信120号 
   「 特集 もっと芸術に親しむために
     現場から見た「美術」論」) より






横書き文化の欧米。。
いや漢字文化の
縦書きのマンガって、
視点の移動ってことでは、
実は美術の世界では、
これからどう折り合いを
 つけるのか。。。
ってことになるのだと
   思います。










美術館で展覧会を見るとき展示室に入ったら、
まず右から見ますか?それとも左???
「順路」という → が
細かく案内されていることもありますが、
日本美術なら右にまがって、右から左の視点を、
反対側の展示は奥から手前に見ていく。
部屋を上から見るとちょうど
反時計回りに見るってことになりますね。

虎次郎のお気に入りの絵巻物なんかは、
腰高の高さの平ケースに入れられることが多いので、
絵巻をときほどくって感じでみると、、
かなり時間がかかりますね。。

それと「屏風」ですが。。
元来は折られることを前提に描かれているはずなのに、
平べったく、、ぬわーーーんと。
しかもかなり視点の高い位置に
置かれることが多いですよね。
奥行きを表現している技が
潜んでいることもありますので、
モノによったら折々と
見せてもらえればいいかなあ・・・
       なんて思います。















一方で、
長押(なげし)に
「屏風押え」をつけて広げて置かれるのも、
      楽しみ方の一つであります。
要するにいろんな楽しみ方があるということ。
今の美術館の展示にはこれらの意図が発揮されつつあります。



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