福岡をゆく 福博にある洋館 県公会堂貴賓室
1954年に行なわれた
第13回九州沖縄八県連合共進会の
会期中の来賓接待所を兼ねて建てられた
「公会堂貴賓館」は木造2階建の洋風建築で、
フレンチルネッサンスを基調にしています。
戦後は「福岡高等裁判所」、
「県立水産高等学校」にも転用され、
1956年11月以降は
「福岡県教育庁舎」として使用されました。
もともとは東側に集会場があったようです。
北側正面中央に石柱による
玄関ポーチが突出していて、
北東隅に八角塔を張り出しています。
外壁の1階窓台から下の腰壁は
白い化粧タイルが貼られ、
2階の窓額縁や軒蛇腹は
モルタルで造り出されているそうです。
外観は石造のようですが「木造建築」です。
内装は床が板張り、
壁は白漆喰塗腰板張りに
外国製の壁紙が
部屋の雰囲気に落ち着きを
もたらせていました。
天井の幾何学模様は格縁で表現。
部屋ごとにデザインが異なっていて、
レリーフや大理石で作られた暖炉は
重厚な趣がありました。
近くの
那珂川にかかるのは
「福博であい橋」
武士のまち「福岡」と
商人のまち「博多」が
出会う場所。
橋の途中にあるパラソルには、
福岡の民謡「黒田節」の世界を
イメージした杯と槍が
デザイン化されているとか、
このことは後で知りました。
博多側の中洲側たもとにあるのは、
博多人形 師の 小島与一 さんが、
パリ万国現代装飾美術工芸博覧会で
銀賞を受賞した作品がモチーフに
なっているそうです。