丹下健三の足跡を追う③ 大空間…そして五輪・万博


〈東京カテドラル聖マリア大聖堂〉

1964年という年は
丹下にとって重要な年でした。
「シェル」と呼ばれる、
鉄筋コンクリートの曲面で
大空間を生み出したのです。

内部では十字架の形をした
トップライトから光が落ちるという…



以上キナリノHPより

会場のど真ん中に置かれた模型は、
〈国立代々木競技場周辺地域模型〉
 2021年 千葉大学豊川斎赫研究室 蔵

屹立する新宿ビル群

そして明治神宮の杜…

そこにピンと切り立った
国立代々木競技場

〈代々木の模型を見つめる丹下健三〉

「設計にあたり丹下健三は、
 建築物としての
 ダイナミズムはもちろんですが、
 それ以上にこだわったのが
 一体感でした。
 選手のパフォーマンス、観客の応援、
 それがひとつになったときに、
 祭典にふさわしい素晴らしい空間が
 生まれると考えたのです。


〈国立屋内総合競技場 模型〉
 日本スポーツ振興センター
  秩父宮記念スポーツ博物館 蔵

「ではそれにふさわしい建物は
 どのようなものか?
 丹下健三の結論は、
 選手と観客を一体にするように
 包み込む無柱空間でした。

 オリンピック開催時は、
 何千、何万の人が出入りします。」
〈国立屋内総合競技場 模型〉
〈国立代々木競技場 配置図〉
 1962年10月
 ハーバード大学デザイン大学院
  フランシス・ローブ図書館 蔵

「その流動性を確保することも
 重要なテーマだったのですが、
 入り口と出口をずらすことにより
 出入りがスムーズになり、
 人の流れを生み出すという機能性も
 併せもつこともめざした
のです」

〈国立代々木競技場〉1964年
 撮影:石元泰博 石元泰博フォトセンター
〈国立代々木競技場 立面図〉1962年 
 ハーバード大学大学院 デザイン学部 蔵


〈愛媛県民館 模型〉
1953年建造
 2013年 香川県立ミュージアム 蔵

柱のない大空間はその後の
ドーム球場に受け継がれたと…
なかには出入りの配慮がイマイチな
ドームもありますが…(T_T)
〈日本万国博覧会・基幹施設マスタープラン〉
 会場基本計画第三次案
 『新建築』1966年12月号所収、新建築社


〈太陽の塔 腕部伏図軸組図 断面リスト〉
 1969年
 東京大学生産技術研究所
  川口健一研究室 蔵

「大屋根」の模型から顔を出す岡本太郎

丹下の万博の大屋根に巨大な牛乳瓶の
オバケを登場させた岡本太郎

会場には岡本太郎〈犬〉がありました。



会場構成図 パンフレットより


※このブログは以下の記事HPをを参考にしました。
キナリノ
これが教会!? 丹下健三建築の代表作
「東京カテドラル聖マリア大聖堂」

丹下都市建築設計
PROJECT STORY 国立代々木競技場


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