エリア反正vol.2 三国境のほうちがいさん


ほうちがい」さんと呼ばれ、
親しまれている お社
方違神社」。
この場所が「清地」と
されているのは、
河内・和泉・摂津三国
境にある方位のない
場所だからだそうです。

反正陵の北東にあり、
長旅や転居の前に参れば
災難に会わないとのご利益。

古くから…
遠方へ出かける時
その方向がよくない場合、
一度別方向に
向かってから出かける

という風習がありました。

「三国山 こずえに住まふ
 むささびの 鳥まつがごと
 われ待ち痩せむ」
万葉集』に詠まれる地。

“三国山” “三国の衢(ちまた)
また“三国丘”とも称された、
三国の境…“堺”の地名は、
これに由来するそうです。

神功皇后が
堺の浦から三国ケ丘へ、
ここで黄金の小雞を丘に
埋められたそうです。
「汝はここで永久に
 民人に暁を告げよ」
と。

それから毎朝、
雞の聲が響き渡るように
なったと伝わります。

拝殿の裏手に朱塗りの宮。
雞の啼く丘は「鈴山」、
もとは社が南方にあったとか。

いまは境内に
鈴山大明神」。

神功皇后が、
御馬を繋がれたと伝わる
旧蹟でもあります。

境内に残る小さな塔、
詠草塔」。

最後にもう一つ社伝から、
菰(こも)の葉で包んだ
方災除の粽。崇神天皇5年、
疫病が流行し多くの民が
亡くなりました。

茅渟(ちぬ)の石津原に、
須佐之男神を祀らせると、
疫病は途絶え五穀豊穣
これが方違神社の起源です。

南側の塀を沿って…

百舌鳥三陵周遊路が続きます。

こちら…方違神社の
くろがねもち
モチノキ科モチノキ属の
常緑高木で、
黒鉄黐」と書きます。

一般的には成長は
10m程度どまり、
中央分離帯なんかにも
使われることからしても…
かなりの樹齢の巨樹、
府の指定天然記念物

老木だけど…

しっかり青々と。
「クロガネモチ」は、
「金持ち」に通じるとして、
庭木に好まれるそうです。
野鳥が種を運び、
庭に育つことも…

この辺りまで方違いさん
の参道だったのですね。

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