悩む力のススメ

姜尚中さんの新しい新書
『悩む力』
この本には夏目漱石マックス・ウェーバー
 いう同時代に生きた二人を題材に使っておられます。



『悩む力』に出て来る漱石の小説。

『坊っちゃん』『それから』『心』『明暗』
『吾輩は猫である』『行人』『道草』『夢十夜』
『三四郎』『門』『硝子戸の中』
それと講演
『道楽と職業』『現代日本の開化』だ。


思えば虎次郎はこれらの作品を
文庫本で引き続き
読み終えたのは
『坊っちゃん』『吾輩は猫である』くらい。

それと漱石とか太宰とか芥川とかの小説は、
読んだ時期によって印象の変わるもの。

姜尚中さんの狙いを受け止めあぐねた
この新書はそんな印象で始まった。


「ウェーバーはフッサールとは違って悲観的で、
 果てしない科学の進歩の中で、知性の専門分化、
 断片化が進み、人間がどう生きたらいいのか、
 どう行動したらいいのか、何を信じたらいいのか、
 といった切実な「意味問題」が、
 ますます非合理な決断の領域に押しこめられていくと
 予想しました。

 ウェーバーが予想したのは、言ってみれば
 「唯脳論的世界」です。放縦で、人間中心で、
 脈略のない情報が洪水のように満ちた世界。
 それは、自然の営みとは無関係に、
 自分勝手な人間の脳が恣意的(しいてき)に
 作り出す世界です。

 まさにいまわれわれのまわりにある世界では
 ないでしょうか。・・・・・」


・「信じる者」は救われるか
・何のために「働く」のか
・「変わらぬ愛」はあるのか
・なぜ死んではいけないのか




姜尚中さんは悩む力よりも悩み事を
  増やしてくれています。
愛についてこうありました。
「愛とは、そのときどきの相互の問いかけに
 応えていこうとする意欲のこと」だと、
そして
「幸せになることが愛の目的」でないと、
 手に入れると無くなる。

片思いの時が一番いい時だと言う人がいますね。
イメージを勝手に作ってしまうことより、
ぶつかって相互のパフォーマンスが必要
そろそろ分かって来た筈なんですが、
  改めてそう感じました(・ω・)v


実は虎次郎は高1のころ、
悩み続けた日々がありました。
それを見ていた父だけは

「自我の目覚めや」
を連呼!!

当時の
虎次郎としては「まじめにしてくれ」
  と反論したいイミ不明のコトバを吐かれて、

一蹴されたことがありました。
でもそれがあの時を思い出すキーワードです。



イマつらつら思い返すと何を悩んでいたのやら?
まったくその仕組みは分かりません。
「誰もが自分の城を頑強にして、
 塀も高くしていけば、
 自分というものが
 立てられると思うのではないでしょうか。」
姜尚中さんも自我の問題に
ぶつかったことがあるそうです。
言い得て妙、相づちを打ちました!!


悩める力を呼び覚ませ!!
「中途半端にしないで、
  まじめに悩み抜く。」

 悩む力のススメです!!




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