奇才の眼力・美似の世界
海洋堂が引き継ぐミニチュアコレクション。
「失われ行く道具額」には、
江戸大工が業として伝えていた
大工道具たちが一額に収められいます。
こちらは2017年に訪問した
竹中大工道具館でみた実物。
ただ日常の道具がそのままの形で、
遺されることは稀なことです。
同じ竹中大工道具館での展示、
大工の式祭で飾られた
「儀器」と呼ばれるものですが、
金箔や漆で装飾されていて、
実用の"道具"ではありません。
海洋堂ホビーランド門真には、
「美似の世界〜江戸期の手技をどうぞ」
という展示エリアがありました。
俳優の泉田洋志(本名・今清水英一)氏、
彼のおよそ50年もの歳月をかけて
収集したミニチュアコレクションを、
海洋堂の創業者が引き継いだもの。
和船のコレクションが
多くのスペースを占めていました。
和船模型は奉納和船として
造られたことが多いようで、
造船技術からみても優れていて、
金毘羅宮には多くの和船模型が
所蔵されているそうです。
金毘羅宮所蔵の表菱垣廻船・金比羅丸。
日本で最も優れた模型の一つで、
1796年(寛政8)の奉納船です。
後期北前型弁財船は、
小豆島の田之浦の船大工が、
1865年(慶応元年)に奉納したもの。
このことは瀬戸内の船大工たちが、
日本海を航行していた北前船の
造船技術から学んでいたという
ことを伝えているものです。
江戸の奇才の技、それを捉える眼力は、
凄まじいものがありますね。
「歌川広重 立体組み上絵」の
カプセルガチャトイ。
空間構成を極めた広重錦絵が
海洋堂のクオリティで
立体再現されたものです。
残念ながら…
広重の雨は再現されていません(T_T)
実は雨の表現については、
洋の東西に大きく違いがあると
よく言われています。
ただ雨の多い日本では、
雨の悩みと恵みとともに…
一説には雨の呼び名だけで
400語以上あると言われています。
ディック・ブルーナが生前、
日本の子供たちに絵を
指導してきていた時のこと…
「大はしあたけの夕立」のように、
雨を線で描いたこどもに
「雨は線で降らない」と言ったとか…
西洋では雨粒や霧靄は描かれても、
浮世絵に影響を受けたゴッホをのぞけば、
「線の雨」表現は一般的ではないようです。
こちら「よつばと」の雨…
今年の雨は夏の高校野球
までも悩ませる存在…
ゲリラな雨は
日本らしくありません…
もう勘弁くだされ m(__)m
シャッターを切ったような若冲の鶏。
見てきたかのようにその瞬間を
展示にあった海洋堂社用車の
「帆船時代を創る海洋堂」とあります。
ミニチュアで伝わる"美と技"が受け継がれ、
創るたのしみが広がっていました。
※このブログは四国新聞で連載された
金刀比羅宮 美の世界
第44話 優れた奉納和船(船模型)
を参考にしました。
もう勘弁くだされ m(__)m
シャッターを切ったような若冲の鶏。
見てきたかのようにその瞬間を
切り取った"鳥獣戯画"のワンショット。
その表現力はいまなお引き継がれています。
江戸看板…
その多くが失われています。
そして髷結…
鬘をそのまま残すことは難しい。
「美似の世界」は日本人の伝統的な
生活文化を伝える
最終アイテムなのかも知れません。
北前船の話に戻ります…
記録によれば…
北海道でニシン粕・カズノコ・
昆布などを積み、
瀬戸内地方からは、砂糖・塩・
サツマ芋・薬・酒などを
積み込んでたようです。
瀬戸内の船は、
一年一航海のサイクルで
商いを続けていたとか…
海洋堂「美似の世界」には、
海洋堂のロゴの付いた暖簾がかかります。
その表現力はいまなお引き継がれています。
江戸看板…
その多くが失われています。
そして髷結…
鬘をそのまま残すことは難しい。
「美似の世界」は日本人の伝統的な
生活文化を伝える
最終アイテムなのかも知れません。
北前船の話に戻ります…
記録によれば…
北海道でニシン粕・カズノコ・
昆布などを積み、
瀬戸内地方からは、砂糖・塩・
サツマ芋・薬・酒などを
積み込んでたようです。
瀬戸内の船は、
一年一航海のサイクルで
商いを続けていたとか…
海洋堂「美似の世界」には、
海洋堂のロゴの付いた暖簾がかかります。
展示にあった海洋堂社用車の
再現プラモ…
「帆船時代を創る海洋堂」とあります。
ミニチュアで伝わる"美と技"が受け継がれ、
創るたのしみが広がっていました。
※このブログは四国新聞で連載された
金刀比羅宮 美の世界
第44話 優れた奉納和船(船模型)
を参考にしました。