イケフェス 2016〜 大阪市立大学④


旧図書館のつづき…
大学図書館に限らず昔の図書館は、
ほぼ閉架式の書庫
目録カードで本を探して、
カウンターで請求する。

その多くの蔵書を抱えるのが、
柱数の多いこの建物。

天井は低いということもあり、
会議室に使われています。

梁の間隔が狭いのは、
書籍そのものの重量を、
梁で支えているから。
書棚は手の届く高さに、
天井は極めて低いのです。
人のスペースでなく
本を基準に作られた建物

会議室の一部の窓枠は、
当初のものが残されています。

奥まったところは、
いわゆる「備品庫」として
使われています。
しっかりしたコンクリなので、
耐荷重もクリアです。



階段室の途中に、
飾り棚のようなもの。

もとは書籍用リフトの、
開口口だったそうです。



テラスのような部分の内部は、

このような設え。

イマは女子更衣室
イケフェスツアーだからこそ、
入れる場所です(^o^)

模型だとこの部分。



閲覧棟からみると、
デザイン性が際立ちます。

改修前はこんな感じだったとか…

書庫の外観はこんな感じ、
柱の多さにビックリ。

実はこの柱、
下部はドッシリ、
そして先細りしています。
コンクリートが
とても貴重だったので、
こんなフォルムに。
今ならこんな
手間のかかることは、
しないのだと思います。

左上の丸窓にも、
設計・施工の工夫がみられます。

下の部分は水が溜まりやすいので、
スチールで覆われています。
建物を長く使える先人の知恵、
生きる建物であり続けられる
理由はこんなところにもありました。





ツアーもここまで…

夜の帳が下りました。




※森田 至彦さんが作られた
 参加レポートスライドショーはこちら↓
『 大阪市立大学の建築を「見る」「語る」 』 

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