2016年11月4日金曜日

京都のトク旅 2016〜京都ハリストス正教会


京都非公開文化財特別公開、
第52回目で初公開の
京都ハリストス正教会」へ。

実はこの特別公開にキリスト教の
文化財が加わるのは、
初めてなのだそうでうす。
秋空のものと、
最近はツアーもあって…
タイミングによっては、
かなりの混雑です。

ロシア・ビザンチン様式
ギリシャ正教会の教会堂。
1903年(明治36年)の教会堂は、
京都の街並みに違和感を与えつつも、
なぜか調和しているような雰囲気。
第2次世界大戦では
建物疎開命令を受け、
取り壊し寸前だったとか…
外観はいつでも見れるのだけど、
日曜日の礼拝の時なら、
信者さんでなくても
入らせてもらうことが
できるそうです。
ハリストス」は「キリスト」の
ギリシャ語読みなのだそうでして、
ギリシャ正教、ロシア正教、
東方正教とも呼ばれています。

聖堂自身は
生神女福音聖堂」と呼びます。
「生神女(しょうしんじょ)」は
聖母マリア」を意味するコトバ。
東京お茶の水の
ニコライ堂」に匹敵する格式。
会堂前方にはトンガリ帽子の鐘楼。
八角塔とドーム屋根、
聖所」とよばれる場所の屋根、
ロシア・ビザンチン様式を
あらわす表情です。


[巧みな施されているシャンデリア]※


聖像(イコン)30枚を
壁のように飾られてた
イコノスタス「聖障」に彩られた場所。
「聖所」と「至聖所」を
区切る壁のこと。


[イコノタスには扉も組み込まれている]※

イコンは神や聖人、
聖書物語を金属板に描いた油彩画。
ロシア革命で多くが失われていて、
本場ロシアでもなかなか見れないもの。

[中央にある「最後の晩餐」]※

イコンの彩色には剥落が
みられるのですが、
太平洋戦争時のもので、
教会は疎開を迫られて、
荷造りまで進んだときに終戦。
混乱のなかでの傷跡とか。


設計は京都府の技師であった
松室重光さんです。
東京帝国大学造家学科、
後の建築学科の出身で、
京都府庁旧本館も手がけています。
実は聖堂そのものも、
とても維持がムズカシイとか。
社寺のように軒の出が深くないので、
雨風をまともに受ける。
内部の木材をむしばみつつあるとか。




1987年と1999年に大規模な
修理が施されたそうですが、
今後の保存には課題がありそうです。




「京都ハリストス正教会」
竣工年:1903年(明治36)
設計 :松室重光
構造 :木造銅板葺平屋、鐘楼3階
所在地:京都市中京区柳馬場通夷川下ル
【京都市指定文化財】

※内部写真は絵葉書、朝日新聞社別刷り特集より