2016年9月18日日曜日

大阪の近代化遺産をあるく〜大阪市立工芸高校


阿倍野区役所にほど近くに立つ
市立工芸高校」は、
大正末期から昭和初期の
新しい教育運動が活況のなか、
建てられました。

公立の高等学校だが、
デザイン・造形を総合的に
学ぶ若者たちが集います。

日本では極めて珍しい
ユーゲント・シュティール
という近代建築だとか。
ユーゲント・シュティールとは、
別名「青年様式」といい、
19世紀末から20世紀初頭に
ドイツで流行したスタイル。

デザインの特徴は勾配屋根の棟、
そしてシンボルの時計台を戴く。

マンサード風の鎧の袖のような
屋根の垂れ下がりがオモシロイ。





亀甲紋アカンサスの葉の見切り。





外壁は化粧積みした煉瓦。

玄関はこれぞ本館という、
重厚感ある堂々としています。

校舎を道路に近づけ、
前庭を最小限に玄関を配置するのは、
「学問、特に実業学校においては
 現実の社会と密接な
 連携を保つべき」
とも意図されたとも…

デザインの原型となったのは、
ドイツ、ワイマールの工芸学校とも。
設計は大阪市営繕課によるものだが、
その中心人物は矢木英夫さんとか…
なぜ大阪市営繕課が、
遠く離れたワイマール工芸学校を
参考にすることが出来たのか?

「ただ現地へ行かずとも
 留学経験者などの人脈を
 通して情報を得ていた」と
京都造形芸大の戸柱美智代さんは、
こう推測されておられます。

いずれにしても、

新しいデザイン教育の中心、
ワイマールの工芸学校を手本にし、
新しい時代の造形教育をめざした
心意気がいまに伝わります。

教室部分は窓と外壁を立ち上げ、
屋根を区切られています。

屋根の曲線がより強調され、
外観全体がオンリーワンの
フォルムを醸し出しています。

1994~1996年にかけて、
耐震壁の増設をはじめとし、
建物の改修工事が行われました。

「大阪市立工芸学校」
 (現 大阪市立工芸高等学校
竣工年:1924年(大正13)
設計 :大阪市営繕課/矢木英夫
構造 :鉄筋コンクリート3階建、小屋組は鉄骨組み
所在地:大阪市阿倍野区文の里1−7−2

ユーゲント・シュティール
アール・ヌーヴォーのドイツでの呼称。
ベルギー=フランスにおけるアール・ヌーボーの
曲線美とヴィーン・ゼツェッシオン(分離派)の
幾何学的な直線美が融合していると解説される。

※このブログは以下研究レポートを参考にしました。
大阪市立工芸高等学校本館の
 外観デザインにおける考察
 戸柱美智代, 2011年

大阪の社をたずねる 高津宮


上町台地の一段
高いとこにある高津宮
四ケ所の参道にはいずれも階段。
こちらは西坂…俗に縁切坂とか。

門に至ると相合坂が反対に、
ちょうど頂点のところは、
縁結びということ。

浪速の地を皇都(高津宮)と定め
大阪隆昌の基を築かれた
仁徳天皇を王神と仰ぐ社。

第二次大戦の戦火で
神輿庫を一つ残して
社殿ことごとく焼失。
1961年に復興されたものです。

仁風敷宇宙
「じんのかぜ うちゅうをしく」、
思いやりのある風が

宇宙に満ち溢れるときのこと。

表参道には「仁風敷宇宙」

そして「徳化洽乾坤 」、
「とくか けんこんす」。

人を思う慈しみは行動
となって天と地に広がるとの意。
頭二文字で「仁徳」。

常夜燈には「安永年間」の刻。



高津宮には高津の富亭、
くろもん寄席」が開かれています。
盛り立てていた五代 桂文枝さんを
偲んでの記念碑もあります。

境内の絵馬堂。
その前には「大阪市歌」の歌碑。
1926年(大正10)の大阪市歌、
「高津宮の昔より
 代々栄えをかさねきて
 民のかまどに立つけむりの
 にぎわいにまさる大阪市…」。

坂田藤十郎襲名記念 絵馬奉納」

高津宮は『夏祭浪花鑑』の舞台、
団七九郎兵衛扮する藤十郎さん。

こちらは本殿内に懸けられている
高津宮版 三十六歌仙絵」です。

1972年に完成をみたもの。

関西画壇の重鎮、
菅楯彦さん、菅真人さんの筆。

境内のお稲荷さんは
「高倉稲荷神社」。

稲穂

巻物

玉をくわえる狐さん。

そして「安井稲荷」というのも
境内にあります。

表参道の中程の小さな
石の反り橋「梅乃橋」。
道頓堀川につながる“梅川”が、
あったそうで名水が
湧くところとして、
浪花の宮の水源だった名残です。

大大阪 建築ミニチュア


うめきたでやってた
「みんなの都市・
 建築ミニチュア 大大阪展」

建築ミニチュアとは、
お土産ものとか、食玩とかの、
建物のミニチュアのこと。

こちら中国

イギリス

アメリカ
エジプト

エッフェル塔もずらり

こちらは海洋堂さんのもの。
EXPO70大阪のパビリオンとか…
通天閣もありました。
道頓堀の裏手に国会議事堂とか。
堺の燈台の奥には金閣寺


ストーンヘンジ…謎の多い世界遺産





パネルで展示されてるのは、
なかなかオモシロイ。









たった2日間の展示だったけど、
ゆっくり見られる機会が
ちかくあるそうです。
 2016.10.25 - 11.25
 大江ビルディングにて
 入場無料