明治のたてものレポ2 すずかけの木の似合う洋館

こないだ広島ブログでとりあげた「スズカケノキ」。
明治村にはこの木がとても似合う洋館が聳える。
「北里研究所本館」
大正4年(1915)の建物なので、
正確には大正建築ですが明治らしさを感じさせる。


















古代ギリシャでは、プラトンやアリストテレスも、
この木陰で講義をしたと言われる「プラタナス」
花ことばは「天才」だそうで、
ギリシャエーゲ海の コス島 にあるプラタナスの大樹は
ヒポクラテスの木」と呼ばれている。

医聖 ヒポクラテス (BC460~377) が生まれたコス島では、
医の訓戒を説き、弟子たちに医の教育を施したのが、
「プラタナス」=「スズカケノキ」の樹の下なんだそうで、
日本医事新報の巻頭コラムの
  タイトルも<プラタナス>。

「スズカケノキ」は
  医学のシンボル
ということらしい。

東京大学で医学を修めた
北里柴三郎
はドイツに留学、
コッホのもとで、細菌学を研究し、
破傷風菌の培養、
破傷風の 血清療法によって
学界に認められた偉人。
















帰国した翌年、
明治25年(1892)に
福沢諭吉 の後援を得て
日本初の 伝染病研究所 を設立、

大正3年(1914)同研究 所が
東京大学に移管されるを契機に、
みずから「北里研究所」を創立した。
ドイツバロック風を基調にした
まさに新時代を象徴する建物。




車寄上部には
北里大学の校章がみられる。
北里柴三郎が発見した
破傷風菌」と平和のシンボル
月桂樹をあしらったマーク。






















北里大学の建学の精神は、
「開拓」 「報恩」 「叡智と実践」 「不撓不屈」

科学の世界ではパイオニアとなり
独創性に富んだアイディアを持ち、
自分を育ててくれた人と
社会に感謝し社会に貢献することで恩に報いる。

学んで得た知識と技術を実践の場に
活かし社会に還元するたためには、
いかなる困難にも屈することなく、
果敢にチャレンジする。


北里大学
今なお有能な人材を輩出しつづけている。


















窓際に柱型を表して縦線が強調されており、
窓台と框(かまち)の連続
軒下の漆喰壁の横のラインを強調している。
顕微鏡を扱う研究室を北面に配したため、
廊下が南側にある構造となっている。

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