神戸の洋館 ブランチ・メモリアル・チャペル
神戸市立王子動物園の地は、
古くは「原田の森」と
呼ばれていました。
現在の王子神社の通称が原田神社で、
神域の松林を取り囲むように
1929年に西宮上ケ原に移転するまで
関西学院のキャンパスでありました。
「ブランチ・メモリアル・チャペル」
アメリカ バージニア州の銀行家、
ジョ ン・ブランチ 氏らの寄付によって
1904年(明治37)に建てられた礼拝堂です。
関西学院大学HPより
移転の際にチャペルはそのままこの地に残り、
翌年1930年から「阪急電鉄」、
その後「神戸市」の持ち物となったようです。
現在は「神戸文学館」となっています。
建物は終戦の年にあった神戸大空襲にあい、
チャペルの屋根が抜け落ちたのだそうです。
木骨煉瓦平屋建て屋根は瓦葺きです。
礼拝堂を飾っているのは
ステンド・ガラスではなく、
窓ガラスにはめ込んだ 触螻(しょくろう)と
呼ばれる技法がもちいられています。
ガラスを弗化水素によって腐食させることで、
陽射しの変化によって装飾的効果が
もたらされているのだそうです。
ライトアップに映える文学館
HP神戸文学館のすべて より
穏やかな尖頭アーチ形の妻壁には
バラ窓とよばれる円窓が配されています。
煉瓦壁は明治村のときに紹介した
「イギリス積み」です。
礼拝堂としての歴史は
1904年から1921年の
わずかの期間だったのですが、
明治村の「聖ヨハネ教会堂」や、
同志社大学今出川キャンパスにある
「同志社礼拝堂」などとともに
明治期プロテスタント教会の様式を
今に伝えています。
明治村にある
「聖ヨハネ教会堂」
明治のたてものレポ3
レンガに囲まれて。。
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「同志社礼拝堂」
同志社大学HPより
桜の頃の神戸文学館
HP神戸文学館のすべて より