タイムスリップ大阪万博 その10 自動車館

EXPO CAFEの
1/500スケールの最後は、
社団法人日本自動車工業会
パビリオン「自動車館」です。

EXPO CAFEの 佐津川 匡宏さんの
1/500スケール。

来館者が実際に
参加しながら楽しめた
当時では画期的なタイプの展示、
交通ゲーム」のフィールドが
屋外にあったそうです。
交通ゲーム」は
住友電気工業(株)さん
開発したもので、
電子交通システム」とも呼ばれ、
当時自家用車が増えつつあった
交通事情を解決するために
コンピュターを導入した
新しい交通システムでした。

円形広場に作られた碁盤目状の
走路(ガイドレール)の上を
カラフルなミニカーが
走り回るというもの。
走路は全て単線通行なの、
自動的にその方向への進入は
システム制御でできないことに。
衝突・接触のないクルマ社会の
実現を可能にしたものでした。

 住友電工のHPより

この技術は今では
安全運転支援システム」として
さらなる研究が
進められているようです。
ドライバーから直接見えない、
または見落としのおそれのある
交通事象を光ビーコン」を
通じてカーナビなどに
車載機に送信することで
事故を少しでも回避する
システムとして開発が
続いているそうです。

でも佐津川 匡宏さんの
模型ってとにかくすごい。
「交通ゲーム」の
カラーリングパターン
再現はまさにコダワリ。
赤・黄・青・紫4色で
描かれるている島は、
白いストライプの「太さ」が
ホント全部違う。

ゲームのルールは簡単で、
約2分間の制限時間内に向かい側の
基地に入れば1点、
そして充電で一休みしたのち、
元の基地へ制限時間内に戻れば
さらにゲームを継続でき、
連続して3回の横断に成功すると
記念品がもらえる
というものだったそうです。
会期中に延べ25万人の人が
楽しんだそうです。

EXPO CAFEの佐津川 匡宏さんの
1/500スケール。
交通ゲーム」側

天幕構造の
パビリオンは二つあって、
Aパビリオン」は
エンジンの形と動きを利用した
「エンジン楽器」の音響パビリオン。
エンジンのメカニズムを内的に
体験できたようです。

模型の左奥に見えるのが
Bパビリオン」。
脚本 安部公房 さん、
勅使河原宏 さんが監督を務めた
映画「1日240時間」という
SFミュージカルが正面3つと
天井の4面スクリーンで
映し出されていたそうです。

中央、シリンダー状の
シャフトの頂部から、
外周リングに向けて張られた
ザイルネットに、
ハイパロン加工が施された
ビニロンキャンバス
懸垂されている構造になっている。
天幕を支えるワイヤーは
96本あって、デジタル測定器で
たえず監視されていたそうです。

建築設計は前川国男建築設計、
施工は竹中工務店。
テント構造なので
この「自動車館」も
あの太陽工業さんの技術が
使われています。

さすがにこの模型は
緻密すぎたようで、
タイムスリップグリコとして
ラインナップされませんでした。
「自動車工業館」
テーマ:リズムの世界
社会の生産機構や交通運輸の
手段により生ずる生活のリズムを
通じ現代社会と結びつけて表現されます。
54台の電気自動車が走りまわっても
ぶつからない”交通ゲーム”が展示の見ものです。
(EXPO70スタンプコレクション より)

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