「蝦夷地飛んでけトンデケ屯田兵」その10

「蝦夷地
 飛んでけトンデケ屯田兵」
 その10 網走番外地(網走監獄)












「網走」といえば
1965年に東映配給で公開されたヤクザ映画

『網走番外地』(あばしりばんがいち)で有名ですが、

この映画で描かれる時代よりも遥か昔は、
オホーツク海沿岸の厳しい寒さと流氷にはばまれ、
夏の間 漁場が開かれるだけで
開拓からしばらく
取り残されていたようです。


先住民以外の日本人が初めて冬を越したのは、
1900年頃(明治12)だと言われています。

明治維新がしばらくして、
佐賀の乱や西南の役など
各地で反乱が相次ぎ、
「国賊」と呼ばれる人たちを
北海道の開拓の最前線へ
駆り出した場所、
それが網走です。
















不凍港を求め南下政策をとるロシアの脅威、
日本を守るとために北海道の開拓は急務で、
まさに道なき道を開くために安い費用で賄う、
悪人なのだから作業で死んでも悲しむ者もない、
といった時代を映した発想でスタートしたようです。


























明治維新後の新政府は財政的な基盤は脆弱で、
所得税という仕組みは成立していませんでしたし、
富裕層からの徴税についても
ほとんど機能していなかったようです。

列強各国に追いつくための「富国強兵策」、
網走監獄の歴史はその裏の舞台でもあったようです。



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