天満寺町コンクリ寺めぐり④ 智源寺〜ハイブリッドモダン寺


都心の町並みに調和する
モダンな外観の本堂・庫裏、
1962年に再建されたもの。
1階の通り角は自転車さんが、
営業をされいます。
ハイブリッドモダン寺
と呼んでみたくなる存在です。
浄土宗 智源寺

創建は1604年(慶長9年)のこと、
三誉智源上人が創建と伝わります。

大阪新四十八願所阿弥陀巡礼
第5番札所でもあります。
境内の福力地蔵尊は戦災で
破損したものの修復され、
天神橋筋から古来からの
温容が拝することができるのです。

墓地には一際背の高い
神道式の墓石が建っていて、
竿石側面にはこう刻まれています。
従二位子爵小笠原長生書」、
元唐津藩主 小笠原家14代当主
海軍中将の供養塔と思われます。

現在の御本尊 阿弥陀仏像は、
本堂再建時に府内の浄土宗寺院から
譲渡されたものだとか。
旧本堂の本尊阿弥陀仏像
恵心僧都源信作と伝わるもので、
同じく源信の手による
観世音菩薩像とともに
大阪大空襲で焼失しました。

このエリアは寺町通りなどにも
由緒謂れのある寺院が多く、
堂宇などが残っていれば
京都にも劣らない景観が見られたかも。

数年前まで御住職のお仕事の関係で
10年以上の間 イタリア在住だった
智源寺のご家族…
ちなみに札所第5願は「宿命智通の願」、
私の浄土の人・天人は、宿命通を有し、
自身の前世などを知ることが
できますように、との願い。
宿命通しゅくみょうつう とは、
過去世のことを知る能力こと。

自転車屋の前にある角のお地蔵さん…
北向地蔵さんがこちらとか…
苦難の過去を乗り越えた、
穏やかなお顔立ちです。

こんな未来が訪れること…
実はご存知だったかも知れませんね。

戦前まで円山応挙の筆による
富士画》もあったのだと…

阿弥陀巡礼の和歌…
「いにしへの むくひのほども 今ここに
 しるやちかひの めぐみなるらん」
昔どのような果報を得ていたのか、
今この浄土でそれを知ることができるとは、
法蔵菩薩の誓願のなんとありがたい

恩恵であろうことか。


光明山 智源寺 [ちげんじ]
創建:1604年 三誉智源上人
宗派:浄土宗
本尊:阿弥陀仏像
札所:大阪新四十八願所 第5番
住所:大阪市北区天神橋3-3-10

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