ハマの洋館めぐり 横浜商工奨励館

再び・・・ハマの洋館をお送りします。


横浜でも関東大震災の被害は大きかったようだ、
この地にはもともとアメリカ領事館があったが、
ほぼ全焼してしまったという。
その跡地に横浜市の商工業界の復興と発展の拠点として
建てられたのが「横浜商工奨励館」である。
実は横浜は日刊新聞の日本発祥の地、
新聞少年の像が立っている。

一階部分は石張りで、二階以上は「凝石仕上げ」。
設計は横浜市建築課によるもので、
木村龍雄が主任技師を務めたと伝わる。

横浜の商工業復興を目指してわずか9カ月という
突貫工事で建てられたのだが、
正門玄関の設えにはなかなかの面構えを見せる。

「壁龕(へきがん)」と呼ばれた、
明かり取りを兼ねた飾り窓、
壁面に穿(うが)たれた窪みが美しい。

草花文様のレリーフも美しい。

細かいところにいい仕事が鏤められている。

玄関の天井明りのモザイク

電信電話事業発祥の地でもあったこともあって、
「横浜情報文化センター」として
「日本新聞博物館」と「放送ライブラリー」の
複合施設として今なおハマの拠点の役割を担っている。
次回はゆっくりと内部も見てみたいと思います。


横浜商工奨励館
→横浜情報文化センター
建築年:1929年(昭和4)
構造:鉄筋コンクリート造り4階建て、地下1階
設計:[旧建物]横浜市建築課(課長:山田七五郎)
所在地:横浜市中区日本大通り11
ファサード保存
【横浜市認定歴史的建造物・近代化産業遺産】

※建物名をクリックすると
グーグルマップ「虎次郎の横浜洋館まっぷ」が見れます。

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