イケフェス大阪2017 髙島屋東別館④幻の地下鉄駅


髙島屋東別館には当時として、
とても珍しい地下2階があるのです。

堺筋側にあるエレベーターの
地下一階エリア…

当初の姿をよく残しています。

「地一階」

地上からのアプローチ階段、
そして左に刳られた部分は、
公衆電話室



右手には照明。

上り下りのランプなどは、
失われていますが…

天井のアカンサスも
きっちり当時の姿が
残されています。





他のエリアの柱頭は少し違う
アカンサスのデザイン。





そして通気口のデザインも
1階とは違うバリエーション。

電気供給は壁内の鉄管からか。

そしてコチラが地下二階

その奥のアーチ状のフォルム。

この斜めのタイルのすぐそば、
そこに地下鉄が走っています
地下鉄が走るゴーッという音、
半端なく反響して聞こえました。

1階のアーケード部分に、
かつて取り付けられていた
プリズムガラス」から
刺す日差しを反射させ
地下室の明かりとしてしていたもの。

実はここ堺筋線日本橋駅からは
約500m離れています。
松坂屋は地下鉄新駅を要請したが、
認められなかったそうです。
日本橋周辺の商店街の地元が、
反対して実現しなかったとのこと。
民間の意向を大阪市は、
ほとんど受け入れなかった…
そんな時代でした。

日本橋三丁目」なる駅が
もし…実現していれば、
松坂屋の大阪撤退の歴史は
なかったかも知れません。

ただ…皮肉なもの、
ここに駅が出来て繁盛となれば、
大改装でガラス張りのビルへと、
建て替えられていたでしょう。
まさに歴史の必然なのか、
高島屋東別館が
イマへ生き長らえられたのです。

「髙島屋東別館」

竣工年:1928年~1937年(昭和3〜12)
設計 :鈴木禎次(鈴木建築事務所)
構造 :鉄骨鉄筋コンクリート造
    地上7階、地下2 階
所在地:大阪市浪速区日本橋3-5-25

イケフェス2017プログラム
ガイドツアー
日時=10/27(金)・29(日) 両日とも
   ①9時30分~ ②13時~ ③15時~(各回約80分)
定員=各20名(中学生以上) 参加費=無料
案内人=川島智生(京都華頂大学教授)

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