2017年11月17日金曜日

京都特別公開2017秋 現光寺


海住山寺から現光寺へは、
定刻の文化財保護特別協力号が、
満員になるようなので、
という寺職の方の配慮にて、
お寺のマイクロバスにて・・・

現光寺までの道路もかなり狭隘。
関西本線のガード近くの
臨時駐車場から民家が立ち並ぶ、
地区をたどります。

木津川市の幟が目印。

現光寺の創建は定かでなく、
記録も見当たりません。
鎌倉期の本尊ですので、
中世には存在していたと思われ…

近世初頭=いわゆる江戸初期は、
荒廃した二間・三間の草庵に
尊像が祀られていただけ。
かなり衰退していたようです。

いわゆる「無住院」で
住職がかなり以前から
不在のお寺なのでして、
海住山寺が管理されています。

元禄10年(1697)に再興された時、
海住山寺縁起絵巻の詞書撰者の
真敬法親王が落成を賀したとか、
貞慶上人五百年忌に、
現光寺の住僧が海住山寺に参詣…
つながりのもとで歩んできた
歴史が物語っています。

今回 特別公開の御本尊
「十一面観音坐像」

十一面観音像の作例は
飛鳥時代よりあるが、
坐像は比較的珍しい。
檜材の寄木造(よせぎづくり)
(もとどり)の上に仏面を、
髻下部に四面と
地髮(じはつ)上に六面の頭上面。
表面は黒漆を塗った上に
金箔を押す
皆金色(かいこんじきぞう)

地元の方々により本堂脇に
建てられた収蔵庫へ。
制作に関する記述がないが、
作例として貴重なもの
観音様といえば…
ほとんど立像を思い出すのでは。

現光寺がは人が不在
ということもあって、
奈良国立博物館での保存が
打診されたそうですが、
本尊は寺域にとの、
地元住民の寄付等により、
収蔵庫が造られたそうです。

新収蔵庫は2015年に
新基準にての改修完了とか、
地元の熱意がスゴいです。

「十一面観音坐像」は
団体での拝観の希望があれば、
対応してくれるそうです。

今回の特別拝観は現光寺伝世の
木造四天王立像とともに…

形相と身色が醍醐寺所蔵の
「東大寺大仏殿図」にみられる
鎌倉再建期の東大寺大仏殿安置の
四天王像と完全に一致するもの。
大仏殿様四天王像
呼ばれるものだが、
おそらくミニチュアとして
造られたものなのだそうだ。

鎌倉時代前期における
慶派仏師の作品として
評価されたもの…
かつての現光寺の隆盛を
偲ばせる特別拝観でした。

※このブログは杉崎 貴英さんの
 現光寺十一面観音坐像の造立背景をめぐって
 を参考にしています。