ハマの洋館めぐり 横浜生糸検査所
一度紹介したのだけど...
横浜の定宿からほど近いところにあるから、
早起きしてじっくり眺めてみた。
通称 キイケンで親しまれている赤レンガは、
「横浜生糸検査所」である。
隣接する帝蚕倉庫と同時期に建てられたが、「横浜第2合同庁舎」として新庁舎とする際に、
いったん解体されたのだが、
その後創建当時に限りになく復元された。
がっしりとした車寄せには、
レンガの柱形に支えられたツクりは気品が漂う。
盾飾りは巨大な「蚕蛾(さんが)」がモチーフ。
蚕蛾とは、カイコが羽化した成虫のこと。
その周りは桑の葉と実が添えられていて、
菊の御紋を胸に抱いている。
生糸が戦前日本の主力輸出品の
品質検査を行う建物を示すに十分の構え。
どこまでが補作なのかは不明だが、
なかなかの秀作なのである。
設計は遠藤 於菟(えんどう おと)。
梁を用いないフラットスラブ構造とか...
重要な国策産業の一大拠点の彼方には、
横浜ランドマークタワーが聳える。
「横浜生糸検査所」
→横浜第2合同庁舎
建築年:1926年(大正15)
増築:1931年(昭和6) 再建:1993年(平成5)
構造:鉄筋コンクリート造り4階建て
設計:[旧建物]遠藤於菟
ファサード保存
【横浜市認定歴史的建造物】