TS大阪万博 その30 エキスポランドの蕾
万博のシンボルとして
建てられた塔はもともとは、
エキスポタワーでした。
多くの人がこの塔に
「未来」を夢みていました。
確かにエキスポタワーには
「未来」がありました。
そのタワーのキャビンの一部が
EXPO' 70パビリオンに
展示されていました。
エキスポタワーの当初の計画は
300〜400メートルという
東京タワーよりもはるかに高い
ビッグタワーになる予定であったとか。
しかしながら、
施設参加を表明していた三菱グループに
横やりが入ったのだそうです。
当時の大阪 国際空港への
航空機進路の妨害となるとして
反対運動が持ち上がり、
結局三菱グループは参加から撤退。
計画がいったん白紙に。
タワーが完成したのは、
万博開幕まであと1ヶ月と迫った時。
パンフレットや記念切手などのデザインと、
実際が異なるものがあるのは
このような理由からだそうです。
建設の紆余曲折に満ちた運命は、
閉幕後にもつきまとうことになります。
1990年にエキスポランドが閉鎖、
その後は放置されてその姿をさらし、
2003年には解体されました。
そういえば、
EXPO' 70パビリオンには
エキスポランドにあったキノコ形の
「マッシュバルーン」を
デザイン化したコーナーがありました。
空気と吊り鋼の力によって
開閉するしくみをもったシェルター。
15分くらいでつぼみとなったようで、
花のように夜はつぼんで眠りにつき、
朝開いていたようです。
太陽工業の HP より
そんなしぼんだままのエキスポタワーの地に、
新たな「蕾」がふくらむことになるようです。
EXPO' 70パビリオンを訪れた27日から
エキスポランド跡地では野菜栽培などができる
「ファームエキスポ」ってが開幕。
大阪府の橋下徹知事は、
テーマパーク構想を打ち出していますので、
今後の予定は未だ未定といったところです。
土地を所有する日本万国博覧会記念機構が
廃止となるまでの1年間だけの限定ですが、
エキスポランドに
「芽」が息吹くことになりました。
畑はアスファルト上に
土を盛っったもの。
エキスポランドのプールも
田んぼに姿を
変えていました。
実りの秋が訪れるころには、
"エキスポランド" の 蕾が
膨らみだすのかもしれません。