YOKOHAMA☆サイドvol.3 キングの塔へ


「キングの塔」という愛称で
親しまれている神奈川県庁本庁舎…
平日に行ったYOKOHAMAの
一番のミッション
が、
開庁日に県庁屋上へ行くこと。

県庁本庁舎は6階建て…
最上階6階の本庁舎歴史展示室
そして屋上展望台を見学できるのは、
日祝日年末年始はクローズでして、
開庁日のみなのです。
コロナ禍前は知事室や旧貴賓室も
見学することができたのですが、
一時休止されています。

1923年(大正12)の関東大震災で
被災した3代目庁舎に代わり、
1928年(昭和3)に建築された
和洋折衷のいわゆる"帝冠様式"建築。
耐震・耐火に優れた
鉄骨鉄筋コンクリート構造を
採用した官公庁舎の先駆け的存
在。
修復中のジャックこと
 横浜開港記念会館

横浜税関クイーン塔も間近に…
右手に横浜赤レンガ倉庫群。

6階までの直通のエレベーターもあるが、
政策局、産業労働局がある5階を経て。

いよいよ6階へ…



6階には本庁舎歴史展示室

周辺地図を中心に庁舎の模型、
そして写真パネルがありました。



模型は1階の玄関にもありこちら白亜。

新庁舎・エネルギーセンター棟
竣工時の完成模型にもキングの塔。
新庁舎部分とは3・4階で
道路を挟んで繋がれています。

《横浜名所一覧》1876年(明治6)
 県立歴史博物館 所蔵

横浜のメインストリートである
本町通りと大通りの交差点から
居留地を眺める構図。
初代県庁舎と1883年から
二代目の県庁舎となった
横浜税関
が同時に描かれたもの。

《横浜繁栄本町通 時計台神奈川県全図》
 1874年(明治7)
 県立歴史博物館 所蔵

なまこ壁の塔を持つ初代県庁舎
時計台がシンボルの横浜町会所
県庁は実際は寄棟であった屋根が
入母屋で描かれていますが、
ベランダを内部空間に取り込む
改修がなされたことがわかります。

キングの塔の建築中の写真など…

極楽に咲く花とされる「宝相華」の
内装装飾についても解説パネルがあり、
こちらは中央階段1階の陶製の装飾灯

階段の両脇に宝相華の装飾灯。

階段のグリルにも…

とりわけ第3応接室には、
オリジナル家具やシャンデリアも
球形で宝相華が形づくられているとか。

玄関ホールにある井上信道さんの
神奈川県非核兵器宣言記念碑》。

キングの塔を出ると県旗に日章旗、
そして県の鳥「かもめ」の旗が、
はためいていました。

大桟橋海岸通り
右手には横浜ベイブリッジ

空調機なども置かれていましたが、
キレイに整備されていました。

スクラッチタイルも間近に。

実は塔屋4階建てに相当し、
2019年10月の台風により一部が
破損していたそうで、
2020年3月に化粧直しされたのです。

修理されたのは塔の最頂部で、
五重塔など仏塔の頂部に据えられる
"相輪"を模した装飾部分。

ただ復元にあたっての資料が少なく、
完成当時の写真は1枚のみで、
見比べると相輪は形が異なっていて、
戦災や戦後復興を経るなかで、
いつ形が変わったのかは記録がなく、

オリジナルのデザインも不明だったため、
当初への復元ではないとか。

幾何学的模様のライト様式の外装
1963年(昭和38)に取り外されたものが、
屋上に復元展示されていました。

テラコッタとは、
テラ=土・コッタ=焼いた の意。
ライト様式とは
フランク・ロイド・ライトの建築様式、
スクラッチタイルと大谷石
用いたものをそう呼びますが、
昭和初期に大流行したものです。

塔屋の厳しい印象は、
ライト様式テラコッタが
造り出しているのです。





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