熊本たてもの めぐりん④ 手取教会


熊本城、熊本市役所に近い

市街繁華街の真っ只中に建つ
鉄筋コンクリート造教会堂
手取教会」。
通り向かいは鶴屋百貨店
鶴屋百貨店さんは、
1951年創業。
教会は1928年に竣工だから、
この街ではかなりの先輩格。
鉄筋コンクリート造教会堂は、
九州地区でも初めてのもの。
鉄川与助という人は、
かつての隠れキリシタン集落の
教会を数多く手掛けられた人。
長崎県の五島や平戸、
熊本県の天草に建築が
集中しているそうです。
鉄川与助さんは、設計だけでなく、
施工もされたそうで
棟梁建築家と呼ばれています。
単層屋根構成の切妻瓦葺き
正面中央に方形平面の鐘塔、
頂部には八角ドームを頂く。 
第二層には丸窓を置かれ、
その上に円形アーチ形組長窓
開口部として設けられています。
左右脇出入口にも、
簡単な切妻屋根。
石造を想わせる
付されている。

内部に入ってみたら、
天井一面に広がるピンク色
花のレリーフがあるとか…

熊本の地の布教に入ったのは
J・Mコール神父という人、
1901年(明治34)12月、
この地を教会用地として購入、
和風大広間風
大きな教会堂だったそうです。
教会堂建物の研究者 川上秀人氏は、
「鉄筋コンクリート造の
 初めての出現である
 手取教会堂において、
 教会堂建築の
 将来あるべき姿として、
 意匠と構造を一体化した
 一つの試みを為したと言える。
 それは棟梁建築家としての
 静かな挑戦とも思われる。」と…
都会のオアシスとして、
引き継がれることを願いたい。

「手取教会」
竣工年:1928年(昭和3)
設計 :鉄川与助
構造 :鉄筋コンクリート造平屋
所在地:熊本市中央区上通町3−34

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