2018年5月11日金曜日

熊本たてもの めぐりん① 後藤商店


熊本市電 洗馬橋電停を出て
西辛島町電停のちょっと手前、
右側道路沿いに建つのは、
後藤商店」さんです。
1929年の熊本市電開通で、
曳屋で4間ほど移動とか…

大商家の構え
11間の間口を持つのだが、
旧城下町に残る町屋の多くは、
間口2間半から3間半だから、
大商家ぶりは半端ない。



縦長の上げ下げ窓

軒下の蛇腹

寄せ棟の大屋根より
左右対称シンメトリー
まさに洋館のモチーフ。

裏手の南側にまわると…
一階座敷回りの廊下、
そして2階の縁側が
庭に向かって開いている。

純然たる和風の造である。
後藤家に伝わる
「家事総禄」によると…
井戸掘りが終わったという
1920年でようやく完成。
事務室や店舗に応接間などの
洋式の部屋と
純粋和式の居住空間が共存。

2018年4月14日の
朝日新聞 日曜版beで、
災害と歴史的建造物保全
という特集があった。

国宝・重文なら復旧費用の
70〜85%が国庫補助される。
県や市などの文化財にも、
準じて制度がある。
「問題は、
 こうした指定を受けていない
 「未指定」建造物だ。
 復旧費用は所有者負担が原則。
 登録有形文化財も、
 設計監理費には国庫補助があるが、
 工事は原則、所有者負担だ。」

日本では、災害のたびに多くの
未指定建造物が解体・撤去…
で…熊本ではどうしたか?
県は民間からの募金を財源に、
復興基金を設立。
3分の2の補助が決められた。
結果、159件のうち129件の
所有者が復旧・保存の意向を
示しているという。

古い町並みが評価され、
新たな観光資源になることも
大いに期待される。

be reportで熊本県建築士会の
渡辺斉さんがこう語られていた。
「地域おこしで大切なのは、
その大地の『記憶』を残すこと
美しい景観を求めて人が訪れれば、
交流型産業が育つ。」


「後藤商店」
竣工年:1919年(大正8)
構造 :木造二階
設計 :不詳
施工 :(棟梁)馬場恒吉
所在地:熊本市中央区辛島町
【熊本市景観形成建造物】