2014年4月22日火曜日

絵にみる和食通⑥ 熱燗がほしいとき 

熱燗よりも冷酒がお好みの虎次郎ですが、
どうしても熱燗がほしいときがあります。
一つは「てっちりの鰭酒」、
もう一つは
寒いときの野球観戦での「カップ酒」。

「Beneath Maple Trees」奥村政信
    (メトロポリタン美術館 )

甲子園での観戦は基本的にビール。
内野席である1塁のアイビーシート
そして3塁のブリーズシートには、
贔屓の売り子ちゃんが居てるのです。
お馴染みの売り子ちゃんができると、
野球観戦が一層快適になります。

たとえば...
試合前にお弁当を食べながら一杯、
虎の攻撃のときにビールを買うより、
守備のときに欲しいので...
次は「5回に来てね」とか。
そしてジェット風船スタンバイの「7回表」。
虎次郎はいわゆる7回裏の儀式?を
やりませんのでその時に。
売り子ちゃんも暇やし、
タイミング的にウィンウィンの関係なのです。

「山海愛度図会 おしやくがいたしたい 
  長門かに 四十四」歌川国芳


なぜなら、
大学の時の虎サークルでは
ジェット風船はご法度やったのです。
カタチが破廉恥だとか、モッタイナイとか。
理由はさまざまですが...
イチバンの理由は風船で見えなくなるから。
今年からジェット風船を膨らますタイミングに、
ジェット風船のマナー」なるものが
アナウンスされるようになりました。

で…もとい熱燗の話を。
酒は燗、肴は気取り、酌はたぼ」落語の枕...
「たぼ」は日本髪の後頭部のこと。
熱燗も昔の人は風情があるというか、
紅葉の落ち葉を集めてと風情を感じます。
熱燗の歴史は以外にも古く
平安時代より楽しまれていたとか。
李白の詩歌「林間暖酒焼紅葉
(林間に紅葉を焚いて酒を暖む)に
影響されたのだそうです。
日本では一年を通して燗が
飲まれるようになったのは、
江戸時代中頃くらいのこと。
日本酒が大ぶりの桶で
製造されるようになったこと広まり、
湯煎方式が普通になって、
冷でやるのは少し下品と
いわれていたのだそうです。

「人間萬事愛婦美八卦意 寒
  すましの秋の月」歌川国芳

燗をつける美人が肩越しに見える柄鏡は
「近江(おうみ=愛婦美)八景」の
秋月の見立て、
季節の通じる(秋月)「寒」は「燗」。
それを「八卦(はっけ=八景)」の
※(かん)」に重ねて、

堪忍の「堪」を占うという趣向の図。

最近は吟醸酒ブームもあって、
香りを楽しもうと日本酒は冷やで、
そんな飲み方がて増えたように思います。
いつしか「燗=安酒」というイメージに、
でも手間のかかるのは「燗酒」なんですけどね。
時代が変われば飲み方も変わるってことかな。

※「坎」の季節
12月上旬をさす。
大雪から冬至を経て小寒にかかる一ヶ月。
春を待つため耐え忍び、準備する苦しい時。