猿田彦のミチを開くvol.17 幸神社(さいのかみの やしろ)


北東というのは鬼門とされます。

京都御所の北東の
幸神町(さいのかみちょう)に
幸神社が鎮座されています。
出雲路幸神とも
出雲路道祖神社とも呼ばれます。

「さいのかみの やしろ」とも
「こう じんじゃ」とも…

かつては大きな
社地だったそうです。

主神の猿田彦大神
相殿神に天之御中主日御神
(あめのみなかぬしほのおかみ)、
天照皇太神、瓊々杵尊、
少彦名太神、
可美葦牙彦舅尊
(かみあきひこしうとのみこと)、
大国主尊、事代主命、
そして天鈿女命の八神。

多くの社が祀られています。

こちらにはお稲荷さんも…

右手に奥入ると…

「石神さん」

「おせきさん」とも呼ばれ、
平安時代から祀られている神石。
触れてはいけません(T_T)

本殿内にも…
おそらく陰陽石でしょう。

由緒書の
天鈿女命のくだりには、
歌舞伎の創始の阿国は、
当社の稚児・巫女として
仕えていたとありました。

絵馬は三番叟の猿

「おせきさん」の真横あたり、
本殿の北東には神像が
あったのですが…
見つけられませんでした。

すこしお参りが遅くて…
社務所は閉じられていました。
覗き込むと…「猿みくじ」
あらためて参拝せねば。

鬼瓦にも
猿を表す紋がみえます。

こちら下鴨神社
摂社である河合神社

第一摂社とされ
神武天皇の母神にあたる
玉依姫神が祀られています。

境内の東側に苔むした社。
六社(むつのやしろ)
諏訪社、衢社、稲荷社、
竈神、印社、由木社。
かつては境内にそれぞれ
社があったそうですが、
江戸時代の式年遷宮に
一棟とされたそうです。

衢社のご祭神は、
八衢毘古神
(やちまたひとのかみ)、
八衢比売神
(やちまたひめのかみ)。
平安中期の「延喜式」に
みられる神名ですが、
猿田彦命と天鈿女命
繋がるとみて間違いないと…

ちなみに河合神社では、
六社の御札」を
授受されていて、
いずれの神様も
生活の神徳を司る神、
生活守護、新生活の
無事安全に霊徳があります。

最後に…京都御所の
北東角の「猿が辻」
取り囲む塀がここだけ
凹んでいるのです。

鬼門封じの三番叟の猿
京都の鬼門を守る
比叡山にある日吉大社
神使いの「お猿さま」
ただこのお猿さま、
夜な夜な辺りをうろついて
通行人に悪戯をしたとか…
金網で囲われて
封じ込められたのだとか。

なぜ猿なのか???
鬼門の丑寅の方角
その反対の位置が申、
対峙する
対極の力を持つ猿
鬼にあてがったということ。

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