天平の文房具
正倉院展鑑賞レポートです。
今年の正倉院は
文房四宝のオンパレードでした。
筆は今使っているものより太いんだが、
写経のような細い字も、
太い筆の先っちょだけで書いたんだとか。
硯は今回出品の
『青斑石硯』。
(せいはんせきのすずり)
正倉院宝物で伝存する
唯一のものだという。
紫檀(したん)の木で
できた六角形の台の上に、
深い青色の青斑石が乗っており、
その上に
須恵器の硯が埋め込まれている。
木の部分の側面には、象牙などで細かい文様が表されている。
この硯は相当使い込んでいるらしく、
硯の真ん中が黒ずんでいるそうです。
「筆」「硯」とくればあとは「墨」です。
松煙墨(しょうえんぼく)と呼ばれる、
マツを素材とした墨も並んでいました。
読売新聞の<連載> 「至宝を語る」のなかで、
茶道裏千家前家元の 千 玄室 さんがこんなことを
書かれていました。
道具というのはもともと「道(みち)の具」、
仏様におささげするもの。使い捨てじゃありません。
今では墨や硯を使う日本人も少なくなりました。
お 茶でも、みんなペットボトルで飲んでいる。
すべてが簡略化してしまっているのは残念なこと。
こうした宝物からは、名もない人が一つ一つの道具に
魂をこめて 作った様子が想像できる。
今の私たちの暮らしにつながる基の姿が伝わってきます。
(2007年10月30日 読売新聞HPより)
今年の正倉院は
文房四宝のオンパレードでした。
筆は今使っているものより太いんだが、
写経のような細い字も、
太い筆の先っちょだけで書いたんだとか。
硯は今回出品の
『青斑石硯』。
(せいはんせきのすずり)
正倉院宝物で伝存する
唯一のものだという。
紫檀(したん)の木で
できた六角形の台の上に、
深い青色の青斑石が乗っており、
その上に
須恵器の硯が埋め込まれている。
木の部分の側面には、象牙などで細かい文様が表されている。
この硯は相当使い込んでいるらしく、
硯の真ん中が黒ずんでいるそうです。
「筆」「硯」とくればあとは「墨」です。
松煙墨(しょうえんぼく)と呼ばれる、
マツを素材とした墨も並んでいました。
読売新聞の<連載> 「至宝を語る」のなかで、
茶道裏千家前家元の 千 玄室 さんがこんなことを
書かれていました。
道具というのはもともと「道(みち)の具」、
仏様におささげするもの。使い捨てじゃありません。
今では墨や硯を使う日本人も少なくなりました。
お 茶でも、みんなペットボトルで飲んでいる。
すべてが簡略化してしまっているのは残念なこと。
こうした宝物からは、名もない人が一つ一つの道具に
魂をこめて 作った様子が想像できる。
今の私たちの暮らしにつながる基の姿が伝わってきます。
(2007年10月30日 読売新聞HPより)