かごしま洋館あるき① 鹿児島県庁舎本館


かごしまにも洋館が
あちこちにありました!
「かごしま洋館あるき」、
まずは鹿児島県庁舎本館を。

大正期における
ネオ・ルネッサンス様式による
県庁舎建築として、
その雰囲気を留めています。

もとは両翼を広げたフォルムで、
威容を示していたそうですが、
今は県庁移転に伴って、
中央部だけが曳き家で保存、
2階にはイオニア式の柱

ロの字型平面の正面玄関と、
中央階段部分が残ります。

玄関車寄のトスカナ式の双柱

設計は、
曽禰中條建築事務所
曽禰 達蔵は、
同郷の辰野金吾とともに
ジョサイア・コンドルに学んだ
日本人建築家の第1期生。

県政資料館となっていますが、
月曜日は休館(T . T)

入ってすぐの振り分け階段、
役所建築の典型的なカタチとか…
2階は喫茶室に
なっているそうです。

屋根には日本瓦

レンガ積造とコンクリが併用、
工事中に発生の関東大震災で、
耐震性を増しての設計変更。

玄関だけだから…
なんとなく寂しげ?
と感じたのは、
雨だけのせいではない筈。

そして「私学校石塀

西郷隆盛が政府高官を
辞め帰郷する際、
薩摩出の軍人文官の帰郷に応じ、
1984年(明治7)に設立された
私学校があった場所。

政府側の挑発もあって、
私学校派が西郷隆盛を立て、
西南戦争を引き起こしたと
伝わります。

石塀のみが残りますが、
弾痕がここに激しい攻防が
あったことを伝えていました。




「鹿児島県庁舎本館」
→県政記念館
竣工年:1925年(大正元年)、2000年 移築改修
設計 :曽禰中條建築事務所
構造 :鉄筋コンクリート造3階建
所在地:鹿児島市山下町14-1
【国・登録有形文化財】

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