2015年6月7日日曜日

神戸山の手をあるく〜ビショップ邸

神戸北野地区にある
高級中華料理店「東天閣」。
1945年10月に店舗に改装された、
商業施設への転用の先駆的存在です。
1894年(明治27年)の新築届がある、
現存する最古の異人館は、
ドイツ人 F・ビショップという人が、
はじめの持ち主だったそうでして、
「Pillot」と当時の人名録に出てきます。
神戸開港当初は
居留地に住んでいた貿易商たちも、
次第に高台で港が見下ろせる
丘陵地である北野地区に、
自邸を構えるようになりました。
ベランダを配したコロニアル様式
下見板貼の寄棟造りの
オイルペンキ塗り仕上げ
当初は開放式だった2階ベランダにも、
ガラスがはめこまられているのは、
周辺の異人館と共通しています。

設計は英国人のガリバーと推定。
ベランダの上に乗った桟瓦葺の屋根は、
複柱で支えられています。

北面は少し異なった雰囲気に…

木の桟を菱形に組み合わせた
組子模様」が鮮やかに、
幻想的なムードを漂わせています。

厨房は別棟増築されているのですが、
主屋の間取りは変更されていないとか。

星形にレンガ積みされた煙突が、
凝られた意匠となっているのは、
煙突につながる暖炉という存在が、
エトランゼの生活のなかで切り離せない
団らんの中心であったことを示しています。

カーポートの入り口の
煉瓦積み門柱と石積塀は、
当時の姿のままとして
遺されているそうです。

ビショップ邸
→東天閣
建築年:1894年(明治27)
構造 :木造2階建、寄棟造
設計 :ガリバー