京の冬旅「承天閣」

伊藤若冲が
好きな虎次郎。


その大本山ともいえるのが、
京都の御所より北にある
「相国寺」だ。

正式には
萬年山相國承天禅寺
「まんねんざん しょうこく
 じょうてん ぜんじ」という。






実は虎次郎が通っていた大学の
裏手にある禅寺のお寺である。
春と秋そして冬の特別公開でしか
見られない寺宝たち。




江戸時代の当時の京では
円山応挙 に次ぐ人気があった 若冲
仏教に傾倒し禁欲的だったので、
剃髪、菜食、独身、遊びなしで
あの 光琳 とは対照的な男だったらしい。








承天閣美術館
石碑には
承天客」とある。






京都最大の禅宗寺院である相国寺は、
たびたび火災に見舞われている。
足利義満による
七重大塔が聳えたっていた。
高さが109.1mもあって、
史上最も高かった日本様式の仏塔が
この地に存在していたが
数年で焼失している。










「法堂」
(ハットウ)
慶長10年(1605)、
豊臣秀頼の寄進によるもの。
日本最古の法堂建築。









「浴室」
1596年再建。
修行の上で「心」と「体」の
垢を落とすという意味で
伽藍上の重要な位置にある。











「経蔵」(1860年)
 高麗版一切経
 が納められている。








山外塔頭の金閣寺と銀閣寺。
金閣寺の大書院を飾っていたのは、
伊藤若冲 の襖絵たち。
承天閣美術館には大書院が再現してあり、
ガラス越しではあるが照明も工夫されていて
大書院に座っているような視点で
     観ることができた。








「鹿苑寺 大書院 障壁画
  葡萄小禽図」

(ぶどうしょうきんず)











「鹿苑寺 大書院 障壁画
  
月夜芭蕉図
(げつやばしょうず)











今回の目玉
 というべきものが
「中鶏左右梅図」だ。
鶏が片足で立つ姿は
いかにも若冲


左右に梅図があって
こちらが中幅。









金閣寺に対し銀閣寺の方丈の襖絵は、
池大雅与謝蕪村の手によるもの。
銀閣寺方丈特別公開でも
見ることのできない上官の間にある
与謝蕪村「山水人物図」も特別に
    展示されていました。






「慈照寺 方丈 襖絵
 山水人物図
  与謝蕪村









若冲ファンでなくとも
おススメの展覧会である。













世界遺産 金閣・銀閣寺宝展
—墨蹟・絵画・茶道具の名品—

 3月22日(祝)まで
  相国寺 承天閣美術館



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