同志社の赤煉瓦たち⑧ 寒梅館


地下鉄今出川駅を降りると背の高いレンガ建て、
かつて学生会館があったところには、
寒梅館」という名の建物が出で立っています。

2004年3月竣工の7階建てで、
千人収容のハーディーホールのほか、
リラクゼーション・スペースや
メインラウンジなどがあります。

「寒梅館」の名は新島襄が大磯での最後の
病床で詠んだ「庭上の一寒梅」という、
漢詩から名付けられました。
大磯は温暖な場所なので
暮から梅がほころんでいたようです

 庭上の一寒梅
 笑うて風雪を侵(おか)して開く
 争はず また 力(つと)めず
 自ら占む百花の魁(さきがけ)

「…百足屋へ先生を見舞いに見えた方々を
 あげてみますと、大隈伯爵、
 大磯に静養中の渋沢栄一氏、
 北垣京都府知事……
 伊藤博文公は小田原からかけつけておられます。
 このことを思いますと、
 日本中の人は先生のご病気を
 心配なさっていたということは歴然とわかります。」
 (朝倉恭二「新島先生と百足屋」より)

1階にあるカフェレストランには、
長いベンチに英語が綴られています。
「♫Doshisha College Song」がぐるりと。

こちらは虎次郎の中高大の先輩が
「寒梅館」ハーディーホールで演じられた
新島生誕170周年記念公演
喪家の狗と呼ばれた男』のフライヤーです。

そう言えば…
今夜の「八重の桜」も襄の病床へと
駆けつけるシーンが放映されますね。
新島八重を寒梅に例えてこんな句を、
新島襄は残しています。
「めずらしと 誰かみざらん 世の中の
 春にさきだつ 梅の初花」

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