前田 寛治 さんの絵を見て来ました!
大阪市出身の 佐伯 祐三さんとゆかりが深い、
前田 寛治さんの 大阪初の展覧会に行って来ました。
33歳という若さで絶筆となった前田さんですが、
昭和初めの洋画壇に大きな足跡を残されています。
展覧会の中で虎次郎郎が一番気に入ったのは、
この「メーデー」昭和洋画壇を支えた、
佐伯 祐三さん、里見 勝蔵さん、中山 巍さんらの
青年画家たちがパリ留学されていた頃の、
キュビズムなどの前衛に触れていた頃の作品です。
労働者の姿や工場の内部を描いていた頃の作風が、
虎次郎は一番気に入りました。
なかでもこの「メーデー」は
当時の労働者のエネルギッシュさが
伝わって来ます。
日本でもいわゆるメーデーデモはありましたが、
雇用の多様化とやらで格差社会が生じた結果なのか、
いわゆる<メーデー>も様変わり。
ある意味この「メーデー」のエネルギッシュさを
なくしてしまった時代。
そのことが<時代の閉塞感>を
生み出しているのかもしれませんね。
前田さんの作品の話に戻ります。
「メーデー」やクールベ、アングルなどといった
古典的表現に果敢に取り組んでおられました。
「対象と画風に統一性がないようにも思えますが、
これが寛治の世界なんです」
鳥取県立博物館の 学芸員 竹氏 倫子さんは
こう話されています。
作風という枠をこえた「探究心の画家」
前田 寛治さんをあらわすとすれば
その言葉がふさわしいのだと思います。
竹氏 倫子さんはこうも言われます。
「時代の最先端を走ったインテリ青年。
だから、キリスト教や共産主義など
当時の新しい思想に正面から向き合い、
感じ取っていた。」
鳥取県に生まれた彼の作品は
鳥取県立博物館や大原美術館などに
多くの作品があります。
「特別展
前田寛治のパリ」は、
大阪市立近代美術館(仮称)
心斎橋展示室で、、、
8月3日(日)
までやってます。
都会の喧噪のなか
じっくりと彼を
探求してみては
いかがでしょう・・・