京もみじ特別拝観 天龍寺塔頭宝厳院


京都嵐山 もみじの寺」もうひとつは、
大亀山 宝厳院(だいきざん ほうごんいん)。
庭園「獅子吼の庭」のシンボル獅子岩
石質は岩石(チャート)で、
その名のとおり獅子の顔だから。

弘源寺で共通参拝券を求めていたので、
こちらも…雨がちょうどあがり、
もみぢば のキラキラ ハンパないです。





奥にあるのは"豊丸垣"
竹の小枝を下向きに重ねた垣で、
あたかも昔の田植えの光景を思わせ、
蓑垣ともよばれているのです。

上部に屋根をつけているのがオリジナル、
"宝厳院垣"と呼称しているそうです。



室町時代に細川頼之※1の財をもって、
夢窓国師より聖仲永光禅師
開山に迎え創建されたそうです。

室町期の禅僧 策彦周良禅師による作庭で、
江戸期の京都の名所名園を収録の
『都林泉名勝図会』に、
「宝荘厳院の址〔聖護院村にあり。
 長承元年 鳥羽上皇 勅して建立し給ふ、
 拾芥抄※2に見ゆ。
 承安三年三月十九日
 宝荘厳院 にて和歌尚歯会あり、
 藤原敦頼をもつて上賓とし
 藤原清輔をもつて盟主とぞ、
 百練抄に見えたり〕」と。

創建時は現在の上京区の位置にあって、
広大な境内を有した寺院でしたが…
応仁の大乱で宝厳院もまた焼失。
秀吉、徳川の外護ののち、
変遷を経て弘源寺境内に移転後、
2002年現在地に移転再興とのこと。

丸い黒石は"苦海"を表現、
釈迦如来を示す三尊石へ、
説法を拝聴しに行く獣である
十二の干支をあらわす。
手前の石は苦海を渡りきれない
諸人のために舟を配しています。

右手に三尊石をみたとこと…

紅葉のキラメキが来迎図を思わせます。

三尊石をすぎると"碧岩"、
2億年前の海底に堆積した
微生物やプランクトンが水圧で
圧縮されて出来ていて、
龍安寺の山手より産出されたもの。
硬度はダイヤモンドより7番目とか…
いわゆるパワーストーンです。

茶席「青嶂軒(せいしょうけん)」













特別拝観はライトアップとともに、
明日 12月5日までです。

※1 細川頼之とは?
室町幕府管領 。
幕府から離反した従兄弟 清氏を滅ぼし、
細川一族を統制、四国を平定した。
幼少の将軍義満の補佐役となり、
12年間事実上幕政を主宰。
しかし彼の専横なやり方に諸大名が反発、
康暦の政変 (1979) で失脚し四国へ下った。

※2 拾芥抄とは?
中世の百科事典。三巻。
著者は洞院公賢とされるが、
原本は鎌倉中期に成立し、
その後くりかえし追記されたもの。
宮中、天文、地理、文学、風俗、
諸芸、宗教、禁忌などの多岐にわたる。

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