大大阪をあるく24 小川香料大阪支店





















「小川香料大阪支店」

小川香料は明治時代に大阪で創業し、
現在は本社は東京日本橋、
主に食品香料と香粧品香料を作ってる会社。
まさに匂いを操るパイオニアなんだそうだ。


丸みをおびた窓枠に窓庇が交差する、
庇がついたミニ「高麗橋野村ビル」
    といったところか。
玄関上部に見られる
八角形のステンドグラスは、
上品でかわいらしい雰囲気を漂わせる。

















実はこの建物はあのインカ帝国風ビルの
「芝川ビル」と同じ設計者の
本間乙彦 の手によるもの。

「小川香料大阪支店」が建てられた
昭和初期の
大阪では、
古い町家や明治初期の近代建築が、
新旧交代
が急速に進んでいたようで、
「スクラップ・アンド・ビルド」の
時代にありました。

















庇のアールや茶色のタイルたち、
本間氏はあえて最先端を行くよりも、
昔を懐かしむ味わいを
加えていたように思えます。


建築年:1930年(昭和5)
鉄筋コンクリート造4階建
設計:本間乙彦


このブログの人気の投稿

村野藤吾のファサード⑫読売会館・そごう東京店

野球帽の研究 補講〜高校野球帽

異界との出入り口《春日権現験記絵》