野球帽の研究 第5講義〜ツバ


2005-2009
 千葉ロッテマリーンズ

キャップのツバ、ひさしの部分。
一番印象的なのはマリーンズの、
このギザギザでしょうね。
ボビー・バレンタイン監督
自ら企画・プロデュースの
サンデー・ユニフォームが初め。
赤穂浪士や新選組の法被
お馴染みなのですが、
2008年にはロッテのユニにも、
このギザギザが登場しました。

"輝流ライン"のパクり?と
思ってしまいましたよ。

「あれはユニフォーム負けだよ。
 田淵さんくらいなら
 何を着せても似合うが、
 他の選手はどうもね」

当時の江本孟紀投手のコトバ。

2019 千葉ロッテマリーンズ

昇華プリントというのは、
どんな柄でも印刷できるらしい。
MLB全球団のユニ製作の
マジェスティック社が、
2017年からマリーンズの
企画ユニにこの特殊技法を
取り入れだした。
帽子のツバに
ハイビスカスとヤシの木
まさか植物が咲き誇こるとは。

1974後期〜1977 大洋ホエールズ


ではツバはなぜつけているのか?
まさしく太陽の光から選手の
目を守るためのもの。

ただ初期の野球チームは、
カンカン帽をかぶっていたとか…
写真はニューヨーク・
ニッカポッカーズ
のメンバーたち。

1972-1984 阪急ブレーブス


ナゼ帽子の庇の部分を、
ツバというのか?
漢字で書けば「」。
元々は刀の刃と柄の間にある、
横に飛び出している部分のこと。
帽子の本体から飛び出している
部分だから「つば」

呼ぶようになったようです。

ツバの裏色の定番の緑色
緑の芝と同化して視界を
改善すると考えられていた。
この緑化に一役買ったのが、
NEW ERA社である。

時が過ぎて…
1970年代半ばシンシナチ・レッズの、
ツバ裏がグレーとなります。
レッズのスター選手がこう語る…
「レッズのツバの裏を
 緑からグレーに変えた。
 緑や暗い色は
 怒りや緊張をもたらし、
 グレーは落ち着きと集中力を
 もたらすような気がする」と。


2019 阪神タイガース ウル虎の夏

勝率は思わしくないウル虎の夏
黄色と黒でややネタ切れ感が
拭えないが…
2019年は庇の部分に炎が入った。

2014 阪神タイガース ウル虎の夏

甲子園球場誕生90年を記念して、
作られたウル虎帽…
オークランド・アスレチックス
パクリとも言われたが、
今なおファンが多い帽子の一つ。
タイムボカンのボヤッキー姿で、
球場に繰り出す人も未だ健在である。

2020 阪神タイガース(ビジター)

ビジターユニが一新された2020年、
グレーの杢柄がツバにも入った。

ついにレギュラーユニまで、
グラデーションが入った…
薄墨のようでもある。
85の周年ロゴにも釣られて、
「029」のオリジナルナンバー、
お肉?いやお福!ですよ(・ω・)v

※「野球帽の研究」は綱島理友さんの
 『野球帽大図鑑』を参考にしています。

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