花燃ゆ防府へ②暁天楼

防府天満宮の境内にある「暁天楼」へ。
もとは大旅籠「藤村屋」の一部だったとか。
階下は漬物置場、二階に隠れ座敷をもち、
幕末には
高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文、
山縣有朋、坂本龍馬などなどの、
志士たちが投宿し
密議を計ったと伝えられるもの。
のちに防府天満宮に移された後
解体されたのですが、
現在の場所に復元されました。
もとは「適義楼」って、
呼ばれていたそうですけど、
山縣有朋らが
冥味中に光明発動する」として
暁天楼に名を改めたそうです。
眼下に茶室「芳松庵」。
30畳の大広間で
一服いただきました(・ω・)v
この日のご担当は裏千家さんでしたが、
こだわらずに愉しんでほしいとのこと。
お点前いただいた方から、
いろいろ建物のこととか、
魅力いっぱいの防府のこと、
たくさん教えていただきました。
1100年式年大祭の記念行事として、
建築家の 大江宏 氏の設計によって、
1991年春に建立されたものだそうです。
改めて作庭されたそうで、
侘びを出すために
3年ほど「ねかされた」とか。
みずみずしさの残る秋口。
もみぢ葉のころは混むのですか?
と聞くと・・・
あんまりここまでは来られないとか、
「花燃ゆ」を契機に多くの人に
知ってもらったと申したのですが…
そこが奥ゆかしい防府の気風。
そこかしこの造りは京都の茶庭に
勝るとも劣らない構えです。
2階床柱と炉縁には、
伊勢神宮の古材が使用されておるとか…
ねじり天井」は葦で組み上げたもの、
真ん中の天板には梅の花。
いろんなところに丸みのあるカーブ。
蟇股のような組物もシンプルながらも
粋が感じられました。

向かい手にある「大専坊」跡。
いつもは閉門されているそうですが、

花燃ゆ」のお蔭にて、
建物を見せてもらえました。

天満宮の表参道には明治維新までは、

社坊九ヶ寺院が山門を列ねていて、
酒垂山満福寺と総称されたそうです。
別當坊で一山を支配した、
ここ大専坊だったそうです。
尊皇攘夷で激動期には毛利藩志士の
屯所となっていた墓所も今はひっそりと。
鳥居前には
酒垂岩おこし」の名が残ります。

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