歌川国貞の「虎」




















ギメ東洋美術館 所蔵 浮世絵 名品展

 に 歌川 国貞 の虎の絵が出ていました。

の毛並みの繊細さは、
「空摺 からずりという技法によるもの。
「空摺」とは、
 色を付けずに和紙そのものの持つ味わいを出すもの。
 彫ってある凸の部分に絵の具を付けずに、
 紙だけを置いて摺るんだそうで、
 立体感を生み出しています。

絵の右上にある文字は、
「筆もよし霞のはけも色とりて
 いつれおとらぬ蛇の目虎の目 桜川 慈悲成」

「蛇の目」とは
 文禄・慶長の役で朝鮮で出兵した、
 このブログで何度か紹介した
 虎退治加藤 清正 の家紋です。



この虎図のみの展示でしたが、
 二枚組の右の図は
 七世市川団十郎の 加藤 清正 なんだそうです。

文政13(1830)年寅年の歳旦摺物。
 寅年の干支飾りです。


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