湖東三山のもみぢば〜龍應山 西明寺 三重塔〜蓬萊庭


鎌倉後期の様式の好例の三重塔
檜皮葺で初重の戸口や窓の周りに、
各層の屋根の下に見える
斗拱(ときょう)の特徴があります。
軽快な弓形を描いて
軒は次第に上層へと登っていきます


扉を開けると…
きらびやかな色の世界。
特別公開は春と秋の2回、
参拝した次の週だったようです。
初層は須弥壇と床を除き、
壁と天井の全面彩色


中央の須弥壇に大日如来像
周囲に立つ四天柱には
三十二の菩薩像が描かれ、
曼荼羅が構成されているとか。

天井は折上小組格天井

巨勢金岡(こせのかなおか)
一族によるとされる極彩色。



四隅の丸柱には八大竜王

龍や極楽鳥が飛び交い、
牡丹や菊、宝相華で
埋め尽されているとか。

霊木の夫婦杉は樹齢約1000年
元々2本であった木が寄り添い
一つになったという。
後側から子どものような若木、
子授け、安産の霊木とされています。

蓬萊庭は江戸時代 1673年(延宝元)、
望月友閑(ゆうかん)が、
西明寺復興を期に作庭したもの。

鶴島と亀島があり心宇池をなす
池泉回遊式となっています。

築山の立石群は本堂に安置の
本尊薬師如来、日光・月光菩薩、
十二神将等の眷属を表し、
植木の刈り込みは雲を形どって
薬師の浄瑠璃浄土
具現化したものなんだとか。



鎌倉時代の八角石灯籠は、
石屋弥陀六の作。

小堀遠州の作庭を参考にした造園、
室町時代を偲ぶ石灯籠もあった。

こちらオウゴンイタヤモミジ
黄金板屋紅葉と書きます。





不断桜も花をつけていました。



西明寺のもみぢば はこれでお終いです。

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