京の夏の旅2014〜建仁寺 両足院

今年も「京の夏の旅」に行って来ました。
夏の記憶を刻んでおきます。
この企画は今回で39回を重ねるもので、
夏の暑い時期にも京都に観光客を
呼ぼうという企画でして、
「京の蒸し暑さに耐えられるか」という
チャレンジ精神が必要でもあります。

建仁寺 両足院」は、
建仁寺の開山・栄西(ようさい)
黄龍派(おうりょうは)という法脈を受け継ぐ、
臨済宗建仁寺派の塔頭寺院。
ちなみに「法脈」とは、
各宗の法義が師から

弟子へと伝えられることで、
茶道とか能狂言の「流派」のようなもの。

境内にある「毘沙門天堂」は狛犬ならぬ、

狛虎??

関ヶ原の戦いおりに 黒田長政が、
関東方として出陣する際、
尊像を内兜に収めて奮戦したとか。
尊像は代々黒田家で信仰さきたのですが、
明治維新後に寄進されて今に至ります。
勝利の神として慕われていますが、
戦前から祇園の芸妓さんや舞妓さんにも
信仰があり念願成就をお祈りされていたところ。
「いい旦那さんがみつかるように」と願いは、
今は「縁結びの神」としても親しまれています。
庭園は、
白砂と苔に青松が美しい唐門前庭。
そして...
本堂を取り囲む「池泉廻遊式庭園」...
夏の碧さを満喫でございます(・ω・)v
方丈襖絵が完成記念として
初公開されていました。
遠目に一枚だけ...
ボランティアガイドさんが
説明されているのは、
道釈画家である
七類堂天谿(しちるいどうてんけい)さん
の筆によるもの。
如拙筆と伝わる、
孔子・釈迦・老子が寄り添う姿を描いた
三教図」などの
貴重な寺宝も公開されていました。
実はこの平成26年が建仁寺開山・栄西禅師の
八百年大遠諱を迎えるにあたるそうです。
毘沙門天堂の社紋は「ムカデ」...
ムカデは
毘沙門天のお使いだと言われています。
ムカデは漢字で書くと「百足」、
「たくさんの足(百足)のうち、
たった一足の歩調や歩く方向が違っても
前に進むのに支障がでる。
困難や問題に向かうには
皆が心を一つにして当るように」
毘沙門天の教えを表しているそうです。

武器甲冑や旗指物に
ムカデが用いられるのは、
一糸乱れず果敢に素早く前に進み、
決して後ろへ退かないに習ったもの。
ちなみに「」もお使い。
毘沙門天が出現されたのが
寅年、寅日、寅の刻とされることに
由来するのだそうです。

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