京の夏の旅2014〜祇園閣②


祇園閣の「大雲院」は1587年(天正15)に
正親町天皇の勅命により、開山されたもの。
天正年間の頃は寺町四条南にあったが、
周辺が商業の地となって、
この地に移ってきたとか。

創建400年の1987年に記念事業として、
祇園閣の修復が施されたのである。
仏教文化の隆盛と日中友好の一助と
なればとの願いから、
描かれたのが敦煌壁画の模写なのである。
敦煌莫高窟の壁画の模写は、
北魏より隋、唐、五代、宋、元の
各時代が網羅されている。
「249窟 アスラ神(西魏)」
アスラ神は護持八部衆の一つ。
背後に須弥山、宮殿も描かれる。

現地に行ってもこれだけの壁画を
見て回るのは至難の業だという。
それぞれの有名な個所がズラリ…
まさにエエとこどりなのである。
「272窟 脇侍菩薩(北涼)」
敦煌窟のなかでも
かなり早期に描かれたもののひとつ。
もともと祇園閣に祀られている
阿弥陀仏の脇侍を彩っている。
「254窟 “捨身飼虎の図”(北魏)」
あの法隆寺玉虫厨子にも描かれた図案。
飢餓に苦しむ虎の母子を見て
自身を与えようとする物語。
「182窟 観無量寿経変相図(盛唐)」
「159窟 “吐蕃王図”(中唐)」
 当時ここを占領していたと言われる
吐蕃賛普(君長)の姿が描かれています。
「3窟 千手千眼観音菩薩(元)」 
観音菩薩を題材にした現存唯一の窟壁画。
縦長である壁面に応じて、
左右にある吉祥天婆藪仙(ばすうせん)
下方部に描かれている。

普段...いや…
きっと莫高窟には行けないだろう
良い体験をさせてもらいました(・ω・)v

★壁画はパンフレットより転載★

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